アップルはiPhone 6を準備中。iPhoneは大変な成功を収めているので、今年期待されているiPhone 5Sで、ハイお仕舞いということはあり得ません。iPhone 6については、かのスティーブ・ジョブズが生前、指示を出したモデルだとも言われており、もしこれが本当だとすれば、ジョブズの息のかかった最後のiPhoneとなりそうです。米国のGottaBeMOBILEが伝えております。
iPhone 5Sは、短期的には輝かしい軌跡をたどることでしょうが、iPhone 6は、最近の噂が示すところによると、これこそiPhoneユーザーが待ち望むに値するモデルという印象です。
HTC OneやサムスンのGalaxy S4の大型スクリーンをもの欲しそうに見ているiPhoneユーザーも、iPhone 6であれば、これなら待つ甲斐ありと思いたくなる逸品となるかもしれません。
iPhone 6の話題と言えば大半が、iPhoneの2014年モデルになりそうだというもの。たとえアップルが今年後半にiPhone 6という名のデバイスを出してきて私たちを驚かすとしても、いま噂になっている新iPhoneは少なくともさらにもう1つ先のモデルです。大方の見方どおり、次期iPhoneは、iPhone 5Sとなるでしょう。これまでアップルは、小さなアップグレードを施したモデルには、「S」を付けてリリースするのが慣わしです。
iPhone 6は、まったく異なるiPhoneに刷新されるという希望があります。これはジョナサン・アイブ氏が今年、iOS 7においてワクワクするような新ソフトウェアを提供してくれるだろうという期待と全く同じだと言えます。
さて、iPhone 6にまつわる噂の詳細をまとめてみましょう。
・iPhone 6のリリースは2014年
・ディスプレイは大型化し、おそらくは4.8インチ
・Retina+HDディスプレイ
・指紋読み取り機能で、セキュリティーが向上
・ホームボタンはなくなり、ジェスチャーコントロールが付く
・プロセッサーはより高速化
・NFC(近距離通信)
・ワイヤレス充電
・サムスン製部品が少なくなる
iPhone 6については何も定かなことは分かっていませんが、これまでのアップルの仕方、ネット上の書き込み、アナリストの見解、情報リーク等を考慮すれば、iPhone 6に何が期待できるかについて、おぼろげながらもそのイメージが浮かび上がってきます。
■iPhone 6のリリース日
iPhone 6が2013年後半にリリースされるとする噂もありますが、やはりアップルのこれまでのやり方、iPhone 5Sのタイミング、アナリスト見解を加味すれば、2014年とするのが妥当です。
ティム・クックCEOは直近の業績発表で、投資家やメディアに向けて、エキサイティングな新製品を秋に出すと述べました。その一つがiPhone 5Sであり、iPhone 5と同じデザインながら新機能が付属します。
米投資銀行ジェフリーズのアナリスト、ピーター・ミセク氏によると、iPhone 6のリリースは2014年6月。「iPhone 6は、2014暦年までない」と、同氏。
シティグループ証券のアナリスト、グレン・ユン氏もまた、iPhone 6リリースを2014年が有力とし、ディスプレイの大型化を付言しました。
現時点では、iPhone 6の2014年6月リリースに意見が集まっているにせよ、今後のiPhone 5Sのリリース、2014年のサプライチェーンの問題等で、6月という時期が3か月は前後する可能性があります。
■iPhone 6のデザイン&ディスプレイ
iPhone 6のデザインは、大きく刷新されると見られています。アップルはいつも、既存モデルのマイナーチェンジには「S」付きモデルを出し、完全に新しいモデルには新しいナンバーを付ける慣わし。昨年のiPhone 5は、アルミニウムの背面と大型化したスクリーンへと新たにモデルチェンジしたのは、記憶に新しいことです。
サンフランシスコ州地方検事のジョージ・ガスコン氏によると、スティーブ・ジョブズがiPhone 6に関与したとされています。
iPhone 6のデザインに関して最も興味深い噂は、2012年後半、前述のミセク氏がiPhone 6のプロトタイプ(原型)に触れて、Business Insiderに語ったもの。「複数のiPhone 6プロトタイプが出回っている」と、同氏。
そのうちの一つは4.8インチディスプレイで、サムスンのGalaxy S3と同じサイズ。この大型スクリーンにはシャープのIGZOディスプレイが搭載され、Retina+の解像度。ミセク氏はこれについて詳細を明らかにしていませんが、シャープとアップルが協同して、IGZOディスプレイ技術の開発を進めているという噂があります。
もしアップルが2014年にスクリーンサイズと解像度を向上させる計画だとしても、それが1080p以下であればショックです。ティム・クックCEOは今般の業績報告で、iPhone 6の大型ディスプレイについてはヒントを与えてくれませんでした。現状のスクリーン技術とのトレードオフだとされました。シャープ製のIGZOディスプレイは、よりいっそう省電力になると言われています。
大型ディスプレイの他に、ホームボタン無しのiPhone 6プロトタイプがあります。このタイプも、大型スクリーンモデル同様、多くのiPhone 6コンセプトに登場しています。クリック可能スクリーンまたはボトムのベゼル(枠)が、ホームボタン代わりになります。中でも面白いのは、nowhereelse.frが出処のもの。多くの噂を一つのiPhone 6コンセプトに取りまとめ、ホームボタン無しのクリック可能スクリーンが、なかなかイケてます。
ジョナサン・アイブ氏がiOSの未来バージョンに、ジェスチャーコントロールを探している、とするブルームバーグの報道と考え合わせれば、このモデルは実に興味深いものとなります。ジェスチャーコントロールは、今年6月初めにデビューと言われているiOS 7では登場しないかもしれません。しかしアイブ氏のいう「ソフトウェアとハードウェアの結婚」というプランを思えば、iPhone 6とiOS 8こそ、格好のスタートとなりそうな予感です。
もしアップルがiPhoneの正面からホームボタンを無くすことができれば、全体のボディを大きくすることなく、スクリーンだけを大型化することができます。アップルはiPhone 5について、片手で使えることを繰り返し強調しています。しかし5インチ、5.5インチディスプレイともなれば、それも難しくなってきます。しかしベゼルを小さくし、ホームボタンを無くせば、スクリーン大型化に伴って片手で使えなくなるという問題が、解消されるかもしれません。
フレキシブルディスプレイの可能性については、2014年までおあずけとなるでしょう。LGは2013年後半に、フレキシブルディスプレイ付きスマートフォンをリリース予定とされています。サムスンもまたGalaxy Note 3にて、同技術を搭載させるとも言われています。アップルはフレキシブルディスプレイを用いて、大胆なデザインチェンジを成し遂げつつも、簡単には壊れないモデルを提供する可能性があります。シャープはCES 2013で、スマホのフレキシブルディスプレイを披露しました。
アップルの特許で、フレキシブルディスプレイを使えば、iPhone 6が2スクリーンになるかもしれません。T3はこの特許を生かして、以下のような、iPhone 6のコンセプトビデオを制作しています。
このプロトタイプはまた、クアッドコアのアップルA7プロセッサーを搭載していますが、アップルはiPhone 5SにおいてA7を用意していると噂されているため、場合によっては変わるかもしれません。このアップルA7プロセッサーについては、生産がサムソンから離れ、2014年初めまで開始されることはないとする噂もあります。しかしそれが機能向上したプロセッサーで、またA7の最初のバージョンとなるかどうかも明らかではありません。iPhone 5はA6プロセッサー、iPad 4はクアッドコアグラフィックス付きA6Xプロセッサーです。
■iPhone 6の機能
iPhone 6の機能の詳細について述べるのは、まだ時期尚早です。たとえアップル社幹部がiPhone 6の機能をすでに具体的に描いているにせよ...。
iPhone 6で期待されることの大半は、iPhone 5Sに何が詰め込まれるかと連動しています。アップルがiPhone 5Sで指紋読み取り機能を用意しており、これでスマホのセキュリティーが向上し、モバイル支払いシステムが安全になるとする噂があります。しかしこれについては、アナリスト間でも意見が分かれており、iPhone 5S搭載となるか、iPhone 6搭載となるか、まだ判然としません。
NFC(近距離通信)については、すでにアンドロイド系スマホではおなじみの技術。アップルもこれをiPhone 6において採用し、以下のビデオにあるように、隣同士のスマホ間のシェアがより高速化されるでしょう。またモバイル支払い(おサイフケータイ)でも役に立ちます。他方、アップルはその代わりに、バーコードベースの支払いシステムを採用するとする噂もあります。
ワイヤレス充電も、噂される新機能です。アップルは過去、この技術の採用を見送ってきました。iPhone 5発売後、同社マーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏がAll Things Dに語ったところでは、「壁にプラグを挿して使わなければならないものの代わりを作り出すことは、実際、多くの場合において、非常に難しい」と説明しており、ワイヤレス充電については難航している問題があるようです。
しかしアップルは、ワイヤレス充電に関する特許を取得済み。現行のQIベースのシステムのワイヤーを使わない充電です。iPhone 6でワイヤレス充電が搭載されるかどうか、まだ噂の領域を出ていません。
他には、サムスンのGalaxy S4にあるような、アイトラッキング技術、ジェスチャーをトラックする技術です。アイブ氏がジェスチャーコントロール技術を探していると言われており、アップルは、以下のデモビデオにあるような技術を採用するかもしれません。ユーザーは視線でiPhone 6を操作できます。
iPhone 6のカメラについて、具体的な噂はありません。iPhone 5Sには正面カメラセンサーに、1080pのHDビデオサポートが付くと言われています。このセンサーがiPhone 5Sで搭載されなければ、iPhone 6で搭載となるかもしれません。