アップルの次世代iPhoneは、iPhone 3GSやiPhone 4S同様、「S」モデルへのアップグレードになると予測されています。「iPhone 5S」は、iPhone 5のときのような製品の徹底的な見直しは行わず、外見の小さな変更や内部のいくつかの部品改良が施されるとみられています。
しかしアップルは、SiriによってiPhone 4の所有者を4Sの購入に走らせたように、iPhone 5Sに新しい目玉の機能を導入することで自社のファンを説得したいと考えているようです。新しいハードウェアに直接組込まれる指紋認証機能が、次期iPhoneにとっての「Siri」的役割を果たすことになるかもしれません。テクノロジーニュースサイトBGRのレポートです。
トペカキャピタルのアナリスト、ブライアン・ホワイト氏は12日金曜日(米国時間)に発表したリサーチノートの中で、「iPhone 5Sには指紋認証機能が採用されるでしょう。これはiPhone 4SにおけるSiriのように、iPhone 5Sを売るための新しい主要機能となるはずです」と述べています。未発表のアップル製品に関する信頼性の高い情報を多く提供してきたKGIセキュリティーズのミンチー・クオ氏も、3月のレポートで「次期iPhoneには指紋認証技術が採用される」と語っていました。
中国や台湾のサプライチェーン企業らとの会合ツアーを終えたばかりのホワイト氏は、「iPhone 5Sは、改良されたカメラと"これまでとは少し異なる配置の左側のボタン"が特徴」と語っています。また、噂される廉価版iPhoneについては、今夏、iPhone 5Sと同時の発売をアップルは計画している、と述べています。
「廉価版iPhoneとiPhone 5Sは、ともに6月に発表され7月に発売される可能性が高いです。我々のリサーチから廉価版iPhoneが準備中であることは明らかですが、これはなぜか"iPhone mini"と呼ばれているようです」。しかし大方の予測では、廉価版iPhoneはiPhone 5と同様の4インチのスクリーンサイズになるとみられています。
ホワイト氏は続けて、「iPhone miniは背面に色のついたプラスチックの筐体を使用し、iPhone 5よりも分厚くなるでしょう。価格は以前の予測より若干高めで、400ドルに達する可能性もあります。そのため私は、iPhone miniの設定価格を350ドルから400ドルと予測しています。これは、低価格のスマートフォン市場にサービスを提供するためにアップルがマージンやブランドを過度に犠牲にするのでは、と危惧している投資家を安心させる価格となるはずです」と語っています。
ホワイト氏は、アップルの株価目標を888ドルとして買い推奨を継続しています。