トペカ・キャピタルのアナリスト、ブライアン・ホワイト氏は11日、投資家に宛てた書簡の中で、廉価版iPhoneが今年半ばに発売されることは、ほぼ間違いないとの観測を示しました。 AppleInsiderが伝えています。
「異なるスクリーンサイズを持つiPhoneが今年の5~6月ごろ発売される可能性が高い。廉価版iPhoneの発売で、アップルは市場を二分化し、低価格のiPhoneを販売する道を開くことができる」とホワイト氏。
さらに、製品は早くて6月に発売、筐体はプラスチック製でこれまでの製品より軽量化され「iPhone mini」か「iPhone Air」のような名前で発売されるだろうとのこと。
「廉価版iPhoneの設定価格は250ドルから300ドルの間が妥当だろう。SIMフリーの16GB iPhone 5の設定価格である649ドルの58%以下だ。ハイエンドモデルを320ドル以下で販売している中国のスマートフォンメーカー、Xiaomi(小米)とも競合する」。
粗利益は10~15%と既存のiPhone製品に比べて低くなりますが、ホワイト氏によれば、250ドルから300ドルという設定価格により、アップルはスマートフォン市場で幅広いリーチを獲得して中国でシェアを拡大することができ、成長の可能性が高いブラジル、ロシア、インドなどの他のBRIC諸国でのシェア拡大にもつながる機会を得ると予想しています。
「iPhoneの設定価格が高額だったため、2012年にアップルはスマートフォン市場(フィーチャーフォンを除く)の60%以上を取り扱うことが出来なかったと私たちは見ている。また、IDCが推定した2012年から2016年にかけての年間スマートフォン出荷台数の増加(年間7億1750万台から14億台へ)の多くは、ハイエンド市場の外で起こると予想している」。
アップルが廉価版iPhoneの小売価格を下げようと計画していることについては、より安価なディスプレイ、筐体、メモリ、無線、カメラ、プロセッサを採用することで可能になるとのこと。
「筐体は、iPhone 5のアルミニウムのユニボディ筐体に対して、低価格の材料(プラスチック等)を使用してコストを節減するだろう。その代りカラーバリエーションを増やして消費者の関心を引き付けるはずだ」とホワイト氏は述べています。