iPhone 6s / 6s Plusの登場からわずか2カ月あまり。早くもiPhone 7に関する噂が出始めています。デザインやスペックはいったいどのようなものになるのでしょうか。iPhone 7のこれまでの噂をまとめてみました。
Business Insiderは、iPhone 7の発表を2016年9月、発売を2016年10月と予測しています。情報の出所が明示されていないのでなんとも言えませんが、近年の発売スケジュールに従えば、発表も発売も9月になります。
2014年秋、アップルは初めて画面サイズの異なる2つのモデル、iPhone 6sと6s Plusを同時発表しました。そして今年の新作でもSシリーズとして2モデルを展開しています。
サイズの違う2つのモデルを展開することによって、アップルは大型画面の「ファブレット」を好むユーザーと、通常のサイズを好むユーザーの2種類のユーザーをターゲットにすることができています。
こうした戦略が功を奏し、iPhone 6は爆発的な売り上げを誇り、アップルは四半期決算において過去最高の利益を記録しました。続く6s / 6s Plusにおいては、発売開始から3日間で1300万台という新記録を樹立し、1000万台という前年の記録を塗り替えました。
では次期iPhoneは一体どのように変わるのでしょうか。 米投資銀行パイパー・ジャフレーのアナリスト、Gene Munster氏は以前、iPhone 7について「ホームボタンがなくなり、その分ディスプレイが大きくなるのではないか」と予測していました。
同氏はレポートで次のように述べており、ホームボタンがなくなる可能性は五分五分だとしています。
「3D Touchが搭載されたことで、大方の予想通り、iPhoneからホームボタンが消える可能性が出てきました。またホームボタンがなくなれば、空いたスペースでディスプレイを大きくしたり、本体そのものを小さくしたりすることも考えられるでしょう」
「問題はTouch IDの存在です。というのも、Touch IDは現在ホームボタンに組み込まれており、ホームボタンをなくすことによって、この機能を別の場所に移動させる必要があるからです。アップルはこのシステムを本体の側面に移動させるのではないでしょうか」
Munster氏はほかにも、次期iPhoneのディスプレイにはサファイアガラスが採用されるのではないかと予測しています。サファイアガラスの採用についてはかねてからうわさされていますが、未だにiPhoneには使われていません。
一方で一部のApple Watchにはすでに採用されています。サファイアガラスが搭載されれば、iPhoneを落としたりぶつけたりしたときでも、画面の傷やひび割れに泣くことも少なくなるでしょう。
また日本経済新聞の報道によれば、将来的にはiPhoneに有機ELディスプレイ(OLED)が使われるのではないかと言われています。とはいえ、それはまだまだ先のこと。2018年に発売される「iPhone 8」に採用される見通しです。
多くのスマートフォンユーザーが、新たなデバイスを購入する際にバッテリーの「持ち」について意識しています。Munster氏の話では、アップルは今後、バッテリーの駆動時間についても重点的に取り組むのではないかといいます。
同氏は「過去数年間におけるMacのバッテリー性能をみると、例えばMacBookシリーズでは、駆動時間がおおむね5時間から10時間と約2倍も向上しています。プロセッサやソフトウェアが改良され、より効率的になったことも一因と言えるでしょう。バッテリーの駆動時間は、最も改良の余地があり、かつユーザーが最も改良を望んでいる分野の一つではないでしょうか」と述べています。
image - TECH BUY
iPhone 7のうわさで特に面白いのは「防水仕様になる」というものです。現行の6sも従来の機種に比べると格段に耐水性が上がったとされています。
あるYouTubeの映像では、iPhoneを水の中に1時間沈めてiPhoneの耐水性を証明しています。驚くことに、デバイスはその後正常に作動しています。この映像は話題となり、一部では、アップルはこの優れた仕様をさらに改良してiPhone 7に施し、「防水スマホ」として大々的に宣伝するのではないかとの見方が浮上しました。
とはいえ、これまで防水対応のスマートホンが存在していなかったわけではありません。アップルの製品ではありませんが、サムスンのGalaxy S5は防水性能を謳っていました。一方アップル製品ではApple Watchが耐水仕様となっており、防水規格としては「IPX 7(防水性能を示す等級の一つ。『一時的(30分)に一定水深(1メートル)の条件に水没しても内部に浸水しない』に該当)」を取得しています。
image - Financial Post
アップル製品の予測で定評のあるKGI証券のアナリスト、ミンチー・クオ氏は、iPhone 7は歴代モデルの中で最も薄い機種になると予測しています。米Apple Insiderが入手した同氏のレポートによれば、iPhone 7の横幅はわずか6~6.5ミリほどの薄さだといいます。現行のiPhone 6s(7.1ミリ)や6s Plus(7.3ミリ)と比べてもかなりの薄さです。
日本のITブログ「Macお宝鑑定団」など一部の報道によると、iPhone 7ではヘッドフォンジャックがなくなるのではないかといわれています。現在は、標準規格である3.5ミリのジャックが本体の下面に付いていますが、このジャックを取り去ることによって、アップルがさらに薄型化を目指すのではないかとみられています。
一方、英Independentは、この「Macお宝鑑定団」の記事について誤ったうわさだと主張しています。しかしアップルが過去に、本体から積極的に端子を取り去ろうとしていたのも事実です。例えば最近ではMacBookが挙げられます。現行のモデルには、充電や複数のディスプレイを接続するとき、周辺機器と接続するときなどに使うUSBポートとヘッドフォンジャックしかありません。
いずれにしても、この話題は鵜呑みにはしない方がよいのかもしれません。しかし実際にiPhoneからヘッドフォンジャックがなくなれば、ワイヤレス・ヘッドフォンを使う人が増えることでしょう。
今年10月、米VentureBeatは、インテルが約1000人の従業員を動員して次期iPhoneのチップの製造にあたっていると報じました。記事はまた、アップルとインテルとの間に何らかの契約があるとは思えないが、今後2社間で契約が交わされる可能性は高いと伝えています。ちなみに、現行のiPhoneでは、クアルコム製のチップが採用されています。
アップルはこれまで、アイトラッキングの技術(視線の動きを検出・追跡する技術)で複数の特許を取得しています。同技術では、デバイスのカメラを利用して、ユーザーの視線がどこに向けられているのかを正確に捉え、それに応じて画面の動きを操作します。
一方でアップルは、数え切れないほどの特許を取得しているにもかかわらず、実際に商品化につながっていないものが数多くあります。つまり特許の取得は、今後アップルがその技術を使って何かを発表するという「目安」にはならないということです。
G For Gamesが11月30日に伝えたところによると、アップルはiPhone 7の試作機で、USB-Cポート、ワイヤレス充電、マルチ感圧タッチ、デュアルカメラそしてディスプレイ上での指紋認証などを試験しているようです。
一部の報道によれば、アップルは今後、通称「iPhone 6c」とされる、低価格の4インチiPhoneを発表するのではないかと言われています。ミンチー・クオ氏は、このiPhoneについて、2016年上旬の発売になるものと予測しており、またiPhone 5cと同じターゲット層を対象とするのではないかとみています。
iPhone 6シリーズで2サイズ展開が大成功をおさめたものの、4インチサイズを望むユーザーはいまだに多く存在します。
via - Business Insider