iPhone 6発表イベントから1週間が経った17日(米国時間)、アップルは、ニュースサイトやテクノロジー専門サイトに、iPhone 6のレビューの掲載を解禁しました。iPhone 6でどんな体験が得られるかはスマートフォンに何を求めるかによって変化します。
公平な報道姿勢に定評のあるYahoo Tech、Verge、New York Timeの各メディアに掲載されたレビューでは、3人の評論家が皆、iPhone 6がアップルの新たなヒット商品になるのは間違いないと断言しています。
Yahoo Techのデイビッド・ポーグ氏がiPhone 6で最も高く評価しているのは、大型スクリーンでもデバイスの薄さでもなく、8メガピクセルの背面カメラです。彼はこのカメラを「恐ろしいほど良い」と評価しています。
NYTのモリー・ウッド氏は、ポーグ氏よりもさらに具体的に背面カメラに触れ、驚くほど高速のオートフォーカス、改良された顔検出、光学式手ぶれ補正(OIS)などが素晴らしく良いと評価しています。OISは他の多くのスマートフォンにすでに搭載されていますが、ウッド氏によれば、iPhone 6 Plusで撮影された動画は仕上がりの滑らかさが段違いであるとのことです。
Vergeのデイビッド・ピアス氏も、オートフォーカスについてはウッド氏と同意見のようです。さらにピアス氏は、カメラの扱いやすさを強調しています。「歩きながらでも、揺れるタクシーに乗りながらでも、スムーズでストレスのないビデオが撮影できる。私は、今まで使っていたスマートフォンで撮影したよりも多くのビデオを、すでにiPhone 6で撮影し共有した」。
Yahoo Techのポーグ氏はiPhone 6を「セクシー」と形容しています。氏によれば、過去にiPhoneを使ったことがない人は、iPhone 6をことさら大きなデバイスだと感じることはないだろうとのこと。その理由として、丸みを帯びたエッジとボディの薄さを挙げています。
Vergeのピアス氏は、片手での持ち易さを称賛しつつも、カメラが若干突き出ていることを指摘しています。恐らくアップルは、デバイスの薄さからそうせざるを得なかったと推測されますが、ピアス氏は、レンズへの傷や平らな場所へのおさまりの悪さを憂慮し、今年のiPhoneにはぜひケースを被せるべきだと結論付けています。ただしこれは、全ユーザーにとって深刻な問題になるとは考えられません。それに、発売当日にiPhone 6と6 Plusを手に入れるような人は、ケースのこともとっくに頭に入れているでしょう。
スクリーンは、全般に見た目の美しさが高い評価を得ているようです。
これまでに発表されたiPhone 6の多くのレビューを読むと、ソフトウエアに関するある興味深い問題点が浮き彫りになります。それは、アップルはiOS 8ではさまざまな改善を実行しながら、新しいディスプレイの用途をアグレッシブに見出していないという点です。
画面の上端に指が届くようにする「簡易アクセス」というシステムは、大型化した画面でもアプリを容易に操作できると高評価を得ています。しかしNYTのウッド氏は、「アップルは他のメーカーのファブレットからヒントを得て、大型画面で優位に立つ強力な方法を見つけたに過ぎない」と指摘しています。Vergeのピアス氏も、アップルは、デバイスとの対話方法を変える機会をユーザーから奪ったと強く批判しています。
デビットカードやクレジットカードに代わる新システムApplePayについては、3人の評論家ともいまのところ様子見のようです。
iPhone 6とiPhone 6 Plusが競合のライバル製品に対抗し得る製品であるということは、3氏とも意見が一致しています。
iPhone 6とiPhone 6 Plusは19日金曜日から発売が開始されます。
via - GottaBeMobile