本日11月3日、待望のiPhone Xが発売されました。iPhone Xの特徴は、何と言ってもその美しいデザインと進化した機能でしょう。ホームボタンがなくなり狭額ベゼルになったほか、有機ELディスプレイの採用や、ステレオスピーカー、顔認証によるロック解除機能「Face ID」の搭載など、これからiPhoneを使うのがますます楽しくなりそうなことばかりです。アプリによっては、まだ新たなスクリーンに対応していないものもあるようですが、そちらは順次アップデートされていくことでしょう。
さて数日前から、iPhone Xに関するレビューも続々と公開されています。ポジティブな意見が多く聞かれる今回のiPhone。早速、感想をみていきましょう。
5.8インチのiPhone Xは、4.7インチのiPhone 8より一回り大きく、5.5インチの8 Plusより小さいサイズ。ジャーナリストの松村太郎氏は東洋経済オンラインに寄稿した記事で、このサイズ感について語っています。
「筆者はPlusモデルの大画面と2つのカメラに魅力を感じているが、手が小さく片手で操作しにくいという理由から、iPhone 7シリーズ以降、4.7インチのiPhoneを選んできた。iPhone Xはそんな4.7インチモデルを好む人にとっても、小幅なサイズで、iPhone最大のディスプレーを楽しめる、そんな絶妙なサイズを実現している」
iPhone Xのこのサイズ感について、日経トレンディネットの記者は、「手で持った際の感触は、iPhone 7などの4.7型モデルとほとんど同じと考えてよい」と述べています。
米IT系メディアのThe Vergeは、iPhone Xのデザインについて「とにかくカッコいい。スッキリしていて品もある」と評しています。またiPhone 7から非搭載となったイヤホンの端子は、iPhone Xでも復活していないようです。記事では、この新型iPhoneをiPhone史上最高の機種とし、予約をしてでも買う価値があると伝えています。
米テクノロジーメディアのTechCrunchの記事では、記者がiPhone Xを1週間使用した感想を述べています。同記者のお気に入りはカメラの性能とディスプレイの美しさ。特にディスプレイについては、先日発売されたばかりのiPhone 8でさえも見劣りしてしまうほど精細なようです。その他、Face IDについては登録作業が簡単で認証精度も高いとのこと。またホームボタンがなくなったことについては、慣れるまでに6日ほどかかったということです。そして最後に「iPhone Xはまるで未来のスマホのよう」と締め括っています。
世界有数の経済誌・米Forbesは、iPhone Xのデザインについて「リッチな感じで高級感がある」と伝えています。一方、スクリーン上部の「切り欠き」については、「最初はつい見てしまう」としながらも、「次第に気にならなくなり」、数日も経てば「さほど気にならなくなる」とのこと。
また新型ディスプレイに関しては、画面を通常の目線より傾けて見るとスクリーン全体の青味が強くなるとしていますが、これは有機ELディスプレイにはよくあること。さらに縦横比が変わったこのスクリーンサイズに対応するアプリがまだそれほど多くないことを指摘しています。
米Wired誌が運営するBackchannel(テクノロジーニュースサイト)は、初めてiPhone Xを目にしたときの感想を次のように述べています。「これが噂のiPhone X。iPhone Xが登場したことで、何百万という開発者らがアプリのアップデートに取りかかり、またiPhone 8に関して言えば、iPhone Xと同じステージで発表されたにもかかわらず、ファンの興味はほぼiPhone Xに集中しているようだ」。
さて記事では議論の的となっているスクリーン上部の「切り欠き」について言及。各種センサーが収められたこの部分はiPhone Xにとってなくてはならない部分で、言わば、軍事機密が集結した米国の空軍基地「エリア51」のようなもの。さらにホームボタンがなくなったことについては、慣れるまでに多少時間がかかったり、iPadに切り替えたときにとまどったりすることはありますが、慣れてしまえば便利で使いやすいと評しています。
同記事では最後に、iPhone Xのこれからに期待を込めて「かつてサードパーティ製アプリがiPhoneで活躍するようになり、世界が変わったように、iPhone Xの本当の価値が分かるのは、この先iPhone Xで何ができるのかが分かったときなのではないか」と述べています。
米IT系メディアのCNETの記事では、iPhone X をトータルで18時間使用した結果をレポートしています。面白いのがFace IDの認証精度を試す実験。記者が、例えばサングラスをかけたり、首にマフラーを巻いたり、あるいは自前のひげを剃ったりなど、さまざまなシーンを想定してFace IDを使用し、登録した本人の顔を認識できるかどうか試しています。結果はパーフェクト。
一方、シルクハットをかぶってマフラーを巻いた姿や、付け鼻などの変装グッズ、ゴーグル、ウィッグなどを使用した際には、登録した人物かどうか判断できなかったようです。また記事では、本体のサイズや感触についても好感を示しています。
米ソーシャルニュースサイトのMashableは、iPhone Xを「新生iPhone」「これからが楽しみ」と評価しています。そしてMashable もまたFace IDの認証精度について実験。iPhone 8で撮影した記者の画像と短い映像をそれぞれFace IDに見せたところ、どちらに対しても反応を示さず、セキュリティレベルが高いことが確認されました。さらに見た目がそっくりな双子の兄弟でも実験。こちらは何とロックが解除されてしまったようです。また記事では、デザインや素材、Face ID、ディスプレイなどについて好意的な見解をみせる一方、「切り欠き」部分や価格に関しては少々難色を示しているようです。
⇒ CNBC