11万円以上もするiPhone Xと3万4000円安いiPhone 8。この価格差はどこから来るのでしょうか。両モデルの違いをまとめてみました。
名称 |
予約 |
発売 |
---|---|---|
iPhone 8 |
9月15日 |
9月22日 |
iPhone 8 Plus |
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iPhone X |
10月27日 |
11月3日 |
名称 |
容量 |
価格 |
---|---|---|
iPhone 8 |
64GB |
78,800円 |
256GB |
95,800円 |
|
iPhone 8 Plus |
64GB |
89,800円 |
256GB |
106,800円 |
|
iPhone X |
64GB |
112,800円 |
256GB |
129,800円 |
画面サイズはiPhone Xが一番大きく5.8インチ。しかし、iPhone Xは全面ディスプレイのため、端末のサイズは4.7インチのiPhone 8を若干上回る程度です。こうして3モデルを並べてみると、8 Plusの大きさが際立ちます。
名称 |
画面サイズ |
サイズ |
重量 |
---|---|---|---|
iPhone 8 |
4.7インチ |
高さ:138.4 mm |
148 g |
iPhone 8 Plus |
5.5インチ |
高さ:158.4 mm |
202 g |
iPhone X |
5.8インチ |
高さ:143.6 mm |
174 g |
iPhone 8
アップルによると、iPhone 8と8 Plus、iPhone Xの素材は、「前面と背面は、これまでスマートフォンに採用されたものの中で最も耐久性のあるガラス」で作られているそうです。端末側面のフレームに関しては、iPhone 8、8 Plusが「航空宇宙産業で使われているものと同じグレードのアルミニウム製」、iPhone Xが「医療に使われているものと同じグレードのステンレススチール製」です。
3モデルとも、IEC規格60529にもとづくIP67等級に適合した防沫性能、耐水性能、防塵性能を備えています。ちなみにGalaxy S8はIP68なので、iPhoneより一段上のレーティングを得ています。iPhone 7もIP67。
iPhone X
今回発表された3つの新iPhoneは、すべてHDR10とDolby Visionのコンテンツに対応しています。しかし、HDRに対応しているディスプレイはiPhone Xのみです。iPhone 8と8 Plusが引き続きLCDディスプレイを採用しているのに対し、iPhone XはOLEDディスプレイを採用しているためです。
アップルが「Super Retina HDディスプレイ」と呼ぶiPhone XのOLEDディスプレイは、黒色を薄める画素の発光を止めることで、深みのある黒色の表現を実現します。それにより、バッテリーの持ちが長くなるという隠れた利点もあります。
iPhone X
3つの新iPhoneはすべて、背面に12メガピクセルカメラ、前面に7メガピクセルカメラを搭載しています。さらに、iPhone Xと8 Plusの背面カメラは、広角と望遠の2つのレンズを搭載したデュアルカメラです。そしてさらに、iPhone Xのデュアルカメラのみに搭載されている機能が2つあります。
1つは、光学式手ぶれ補正機能(OIS)です。iPhone Xのデュアルカメラは、OISを両方のレンズに搭載しています。一方、8 Plusは広角レンズのみです。
2つめは、望遠レンズのf/2.4の開口部です。8 Plusのf/2.8の開口部と比べ、被写界深度がより深く、暗い場所での撮影にもより適しています。
iPhone X
iPhone Xは、ディスプレイがデバイスの前面全体を覆い、ホームボタンもTouch IDもなくなりました。Touch IDに代わり導入された機能が、FaceIDです。前面上部のわずかなスペースには、TrueDepthカメラのほか、FaceID用のセンサーが集約されています。
Face IDは、赤外線カメラ、投光イルミネータ、3万以上の目に見えないドットで顔のマップを作成し読み取るドットプロジェクタを使用します。通知を読むだけの場合など、ユーザーが望まないときにはFaceIDはロックの解除を行いません。
iPhone 8と8 Plusには、引き続きTouch IDが搭載されています。
これまでiPhone 7 Plusの背面カメラのみに搭載されていたポートレートモードが、iPhone XとiPhone 8 Plusに搭載されました。ただし、ポートレートモードのセルフィーが撮影できるのは、TrueDepthカメラを搭載したiPhone Xだけです。
TrueDepthカメラにはさらに、ポートレートライティングという新機能もあります。これは、顔をスキャンして、顔の特徴がさまざまな照明にどのように反応するかを計算し、照明の効果を生み出す機能です。
ポートレートライティングは、ポートレートモードを一段上のレベルへと引き上げます。被写体と背景に明確な違いを付けることにとどまらず、自然光、スタジオ撮影、輪郭強調照明、ステージ照明といった、さまざまな照明効果を生み出すことが可能です。例えば、ステージ照明では、顔にスポットライトを当てて背景を深みのある黒色に切り替え、プロが撮影したポートレートのような仕上がりになります。
アニ文字はTrueDepthカメラを使用するため、これもiPhone Xのみの新機能です。表情に基づいて、50種類以上の筋肉の動きを読み取って分析し、12種類のアニ文字(絵文字のアニメーション)で表現します。人間の顔に動物の顔のフィルターをかぶせるアプリはすでにありますが、アニ文字は、絵文字自体が人間の表情を模倣します。
アニ文字はメッセージアプリの中で作成され、音声も録音されます。メッセージ画面でループ再生され、アニ文字をタップすると録音された音声も同時に再生されるようになっています。
iPhone 8のバッテリー駆動時間はiPhone 7とほぼ同じで、8 Plusの駆動時間は7 Plusとほぼ同じです。一方、iPhone Xのバッテリー駆動時間は、「iPhone 7より最大2時間長い」と公式サイトで説明されています。
どうすればこの2時間を達成できるのか、その方法は明らかにされていません。しかし、iPhone XにできてiPhone 8および8 Plusにできないこととなると、OLEDディスプレイに関連したいくつかの操作になります。ほぼ真っ黒な壁紙かアプリのナイトモードなどを使用すると、iPhone Xのバッテリーの持ちがよくなる可能性があります。