アップルは先月30日(現地時間)、iPhoneのストレージ容量全体のうちiOS 8が必要とする容量の割合が大き過ぎるとして、集団訴訟を提訴される可能性があると報じられました。
米IT系ブログのSoliconBeatによれば、申立てでは、スペックに表示されているストレージ容量のうち、例えばiPodではiOS 8の占める割合が約23.1%、iPhone 5sでは約18.1%となっており、このため各デバイスで実際に使える空き容量が大幅に少なくなると主張しています。
さらに原告側は、アップルは空き容量を不足させることで、ユーザーに対してiCloudでストレージを追加購入させる魂胆だとも主張しており、「これは賢いビジネス戦略。表示よりも実際の容量を少なくすることで、絶対的に容量が必要な瞬間、例えば我が子や孫の発表会やスポーツの試合、結婚式などを写真に収めたり記録に残したりするときなどに、追加の空き容量を買わせようとしているのだ」と話しています。
実際のところアップルには、同社ウェブサイトの脚注などに、「実際に使用可能な容量は、表示されている容量よりも少ない可能性があります」との記載が免責事項としてありますが、原告側の主張では「ほとんどの消費者は気付かない」としています。
原告側の弁護士は、本件によって多くの消費者が欺かれたとし、「依頼人の勝訴に向けて全力で取り組みたい」と意欲を示しています。これに対して、アップル側はコメントを差し控えているようです。
一方でSoliconBeatはまた、アップルやサムスンなどIT企業数社を例に挙げ、ユーザーに対して適切な告知があったにも関わらず、これまでにも幾度か類似の訴訟が存在したと伝えています。アップルは2011年にも同様の訴訟を経験しており、このときは同社の主張が認められました。
ちなみに、Windowsタブレットでは、基本OSやアプリのインストールに、スペックに表示されているストレージ容量の約50%を要すると言われています。
via - 9to5Mac