「2年縛り」契約をめぐって、携帯電話大手3社は20日、無料で契約解除に応じる更新月の期間を、現行の1カ月間から2カ月間に延長すると発表しました。
いわゆる「2年縛り」契約とは、長期契約をすることによって、端末代金や通信料などで一定の割引サービスが受けられるというもの。しかし途中で解約する場合には1万円前後の違約金が発生するほか、現行のルールでは25カ月目の更新月を過ぎると自動更新されるため、さらに2年間の「縛り」が発生し、この間の契約解除には違約金が課せられます。
携帯電話大手3社では現在、この2年間の継続利用と自動更新を前提にしたプランが主流になっています。これらのルールは、携帯電話会社にとっては、利用者の乗り換えを防ぐのに役立っていますが、一方で利用者の不満は大きく、総務省からも公正な競争を妨げる要因になるとして取り組みが求められていました。
この流れから、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3社は今回、総務省の要請に一定の改善策を示し、25カ月目に加え26カ月目も無料で解約に応じると発表しました。新ルールは、今年10~12月に導入される予定です(ソフトバンクモバイル傘下のワイモバイルは2016年1~3月に導入)。
これにより利用者は今後、キャリア変更などのために無料で解約できる期間が長くなる他、割安料金で利用できるMVNO(仮想移動体通信事業者)などのサービスにも乗り換えやすくなります。
またこれまで「気付かないうちに更新月が過ぎていた」という利用者からの苦情が多かったことから、今後は、更新月の前月に各利用者に対してメールで告知するサービスも開始するということです。
総務省は、携帯電話各社の競争を活発化させ、高止まりしている料金の低下につなげたいとしています。
■ via - SankeiBiz