ロイター通信は4日(現地時間)、米トップクラスの病院23件を対象に行ったアンケートで、14件の病院がすでにアップルのHealthKitを使ったパイロット・プログラムを導入しているか、あるいは近く導入する計画があると伝えました。
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これらのパイロット・プログラムでは、医師が慢性疾患を持つ患者をモニタリングし、初期症状がみられた時点で、それを患者に伝えることを目的としています。これにより予防医療が可能となり、病気の進行を食い止めることができるというわけです。また今後プログラムを拡充し、データ収集など、Apple Watchと連係させる可能性があるとされています。
アップルは、同社と病院のパイプ役となる専門家チームを結成し、より多くの機関に同社の技術を取り入れてもらうよう努めています。例えば非公式の産業アドバイサーを採用し、医療データの機密性や、そうした技術の医療業界への導入などについて話し合いを行っています。産業アドバイサーには、エピックシステムズ社の最高技術責任者Sumit Rana氏や、ハーバード大学医学部ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカルセンターの最高情報責任者John Halamka氏などがいます。
Halamka氏は、アップルの取り組みについて「すべてのフィットネス端末に対応するような技術を一病院が開発するのは不可能だが、アップルの技術を導入すれば、ディベロッパーが必要な機能を各社端末に組み込むだけでよく、開発面で病院が関与する必要もない」と評価しています。
一部の病院では現在、医師が患者の端末を一目見るだけで重要なデータをすばやく理解できるといった方法の開発に取り組んでいます。一方で別の専門家たちは、HealthKitのデータを、サムスンやグーグル、その他競合製品などと同期できる標準プラットフォームを求めています。
via - 9to5Mac