アップルはこのほど、App Storeに「子ども向けゲーム」と称するカテゴリを新設したと同社のTwitter上で発表しました。つい先日も、元日のApp Storeの売上が過去最高の5億ドルに達したと発表したばかりの同社ですが、その勢いはとどまるところを知らないようです。
さて新たに設けられた「子ども向けゲーム」には、かわいらしいパズル・ゲームから人気のタワー・ディフェンス系ゲームまであらゆるジャンルのゲームが取り揃えられています。また子供たちが楽しく取り組めるよう、簡単なものから難しいもの、興味や関心を引くものなどゲームの種類も豊富です。
同カテゴリはさらに、「5歳以下」「6歳から8歳」「9歳から11歳」と年齢別に分けられています。アップルが「子ども向け」カテゴリを新設したのは2013年9月のことでしたが、今回の改訂でコンセプトの強化をさらに図ったと言えるでしょう。
興味深い話ですが、昨年10月に公表された「子供たちが好きなもの」に関する調査によると、6~12歳の子供では第1位がiPadとなっており、ディズニーやニコロデオン、トイザらス、マクドナルド、YouTubeなど人気ブランドを凌ぐ結果となっています。こうした状況を鑑みると、アップルが子供向けビジネスに注力するのも頷けるというわけです。
とはいえ、子供向けビジネスにリスクがないわけではありません。と言うのも、例えば故スティーブ・ジョブズ氏は、コンピュータ中毒にならないよう自身の子供にはiPadを持たせなかったと言いますが、他の家庭でも似たようなケースはあり得ると考えられるからです。
さらに、子供たちによるアプリ内課金の問題もあります。アップルは2013年、2800万人のApp Storeユーザーに対してアプリ内課金に関するEメールを送り、その後、親の承諾を得ずに行われた約3万7000件の課金に対して返金する旨を発表しました。このとき米連邦取引委員会(FTC)は、アップルが和解金として3250万ドルをユーザーに返金すると伝えています。
一方でアップルはこのほど、アプリをダウンロードするときにタップするボタンの表示を「無料」から「入手」に変更しましたが、これに伴って「子ども向けゲーム」のカテゴリで、フリーミアム(ダウンロードは無料だがアプリ内課金はある)を廃止する意向というわけではなさそうです。
via - Cult of Mac