新製品の箱開封へのこだわり、悪魔的な価格設定、その秘密主義など意外に知られていないアップルの知られざる事実を、英国のthe guardianが伝えております。
アップルの伝説的創始者で元CEOのスティーブ・ジョブズは2011年10月に他界しました。彼は幼い頃、養子に出された過去があり、父親はシリアからの留学生であることは意外に知られていません。実の母であるジョアン・シーブルと実の父であるアブドゥルファター・ジャンダリの二人が初めて出会ったのは、ともにウィスコンシン大学の学生で23歳の時でした。
ジョアンの両親の熱心なすすめもあり、ジョブズは1955年に養子に出されました。シーブルとジャンダリは後に正式に結婚し、娘を一人もうけています。ジョブズには血のつながった妹が一人いるのです。
自身の出自を語る一幕も - スタンフォード大学卒業式
1976年 7月発売、image - gurdian
アップル最初のPCであるApple Iの価格は、666.66米ドルでした。これを作ったスティーブ・ウォズニアックは、6という数字が3つ並ぶことに悪魔的な含意のあることは知らなかったことでしょう。卸価格500米ドルの1/3にあたる166.66米ドルを追加したのですが、667米ドルとするより、「タイプしやすいから」というのが理由のようです。
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アップルが航空会社キャセイパシフィックの優良顧客であることは意外に知られていません。アップルは船便よりも、空輸便を使うことを好みます。メリットは、貨物を、安くではなく速く輸送できることです。中国から米国まで、船便であれば30日かかりますが、空輸であれば15時間。500英ポンド(約85000円)を超える価値をもつフォン、タブレット、PCを長いこと船の中に置いておくわけにはいきません。沈没したりハイジャックに遭うと困りますから。
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アップルの「マッキントッシュ」が何故そう呼ばれるのかというと、マッキントッシュの開発に携わったコンピューター技術者のジェフ・ラスキンお気に入りのリンゴのブランドが、マッキントッシュだったからです。
それは当時コードネームに過ぎませんでした。スティーブ・ジョブズはこれが気に入らず、ラスキンがいない時に、何度も「バイスクル(bicycle)」に変えようとしたほどでした。しかし結局、マッキントッシュは最後まで残り、正式な名称となりました。
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超高解像度で艶やか、派手で大きなアップル最新製品に見られる広告画像は、コンピューターで作成されたものではありません。そうではなく、何百もの高解像度の超クロースアップ画像を苦心して合成したものです。
これはハイダイナミックレンジ合成(HDRI)された画像と同様の方法で、複数の画像のつぎはぎです。異なる露出の画像を合成して、一つの大きな超高解像度イメージを作り上げているのです。
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アップルの共同創設者であるスティーブ「ウォズ」ウォズニアックは1976年、スティーブ・ジョブズと共にアップルを起業しました。彼は現在、アップルで仕事をしていませんが、今でもアップル社員であることに変わりありません。今でも年間120,000米ドル(約1250万円)ほどの給与を得ています(推定)。
スティーブ・ジョブズの実の妹であるモナ・シンプソンさんによると、ジョブズ最後の言葉は、「Oh wow. Oh wow. Oh wow」だったそうです。家族に取り囲まれながら、その肩越しを見上げて、この言葉がささやかれたそうです。シンプソンさんがジョブズの記念式典で読み上げた追悼文が、ニューヨークタイムズで公表されています。
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アップルは1976年、スティーブ・ジョブス、スティーブ・ウォズニアック、ロナルド・ウェインの3人によって創始されました。
ロナルドが最初にアップルのロゴを描き、最初の提携同意書を起案し、Apple Iのマニュアルを作成しました。しかし彼は2週間で、自身の持ち株だった10%ぶんを、借金返済のために、800米ドル(約8万3000円)で売却しました。
彼が売却した株は今日では、350億米ドル(約3兆6000億円)の値打ちです。
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ホワイト系の製品について、スティーブ・ジョブズは当初、反対の立場だったと言われています。しかしアップルのデザイナーであるサー・ジョナサン・アイブがジョブズを説得し、ホワイトがアップルの主要カラーとなりました。
アイブの最新の伝記に登場するアップルの元デザイナーであるドーグ・サッツガーの証言によると、「ムーングレー」と呼ばれる異なる色調を見せられて、ジョブズはホワイトを選んだとされています。
アイブのホワイトへの愛は、アップル入社前からのもので、彼が英国ニューカッスルでデザイン科の学生だった頃の作品にまで遡ります。
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アップルは製品へのこだわりに負けず劣らず、新製品の箱開封に強いこだわりを持っています。カリフォルニアはクパチーノにある同社には、箱開封専門の秘密の部屋があると言われています。
パッケージ専門のデザイナーらが秘密の部屋で毎日何時間も費やして、箱開封の研究をしています。新製品を初めて開封する顧客の気持ちをどうすれば強く喚起できるか、熱心に研究されています。アダム・ラシンスキーはその著『Inside Apple』で、アップルのパッケージへの緻密なこだわりに触れています。
「デザイナーは、iPodの箱の上部に付けられたステッカーの引っ張り箇所を顧客に示す小さなタブのために、その角度、色、テープの材質を次から次へと数限りなくテストしている。最適なものを探しあぐねる様子は、デザイナーの偏執と言っていい」
最近出たジョナサン・アイブ非公式の伝記で、その著者であるリーンダー・カネイは、iMac G4が箱に入った写真を載せています。スクリーンとドーム状のベースをつなぐ幹がポリスチレンで包まれており、玉の形をしたスピーカー2つがうまい具合にそのシャフトの両端に置かれています。ちょうど男性性器のように見えるよう配置したのは、デザインチームのたくらみだったことは明らかです。
この伝記は、アイブの高校生時代の写真も掲載しています。世界でもっとも有名なデザイナーであり、流行を作り出す人物が、いい感じで映っています。
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