アップルが、ディスプレイの大きな低価格iPhoneを、2013年後半に新興国市場向けに発売する計画を立てている、という噂がささやかれているようです。Apple Insiderが伝えています。
噂の出どころは台湾のニュースサイトDigiTimesです。同サイトはこれまでもアップル製品に関する信憑性の低い情報を流してきたことで定評があります。ともかく、同サイトは8日火曜日、「アップルは、今年後半に発売予定の低価格iPhoneを開発中である」とする、サプライチェーン関係者のタレこみ記事を掲載しました(Wall Street Journalも8日、同様の報道をしています)。
「低価格iPhoneのサンプルを見たと主張する人もいる。ディスプレイは従来の製品より大きく、ハイエンドモデル向け5インチディスプレイを採用し流行に合わせている。そして外見はこれまでとはまったく違ったものになる」と記事は伝えています。
また、中国では価格が低く設定されたiPad miniが定番のiPadよりもヒットしましたが、このことが新興国市場向けの安価なiPhoneに対するアップルの興味を駆り立てたとみられる、とも述べています。
さらに、安価なiPhoneはクアルコム社の最新Snapdragonチップセット、すなわちデュアルコアMSM8960もしくはクアッドコアAPQ8064を搭載すべきだ、との提案もしています。
新興国市場をターゲットにした低価格iPhoneが発売される、という噂が流れたことは過去にもありましたが、アップルはそのような製品を発売したことがありません。アナリストは、アップルはいずれ上記のようなアプローチで新しいiPhoneモデルを発売するだろうと見ています。
スマートフォン市場の今後の拡大は、販売補助金なしで購入可能な、安価なスマートフォンを好む消費者が多く存在する中国のような国で見込まれています。現在、米国内で最も安価なiPhoneは、2年契約をして無料で手に入れるか、もしくはSIMフリーかつ契約無しで450ドルを払って購入する、8ギガバイトのiPhone 4です。
アップルはここ数年、既存のモデルを低価格化していくことでiPhoneの製品ラインアップを徐々に広げてきました。しかし投資家の中には、アップルはもっと努力をすべきだと考える人もいます-7.9インチのiPad miniを発売してiPadのラインナップを広げたように。
iPad miniは「飽くなき要求」を突き付ける消費者が多く存在する中国で、発売と同時に大ヒットしました。香港と中国本土では、2012年の終わりに発売されて以来、在庫切れで手に入りづらい状況が今も続いています。