特許問題を巡り世界各地でアップルとの訴訟合戦を展開しているサムスンですが、
S-Cloudというどこかで聞いたことがあるようなネーミングのクラウドサービスを立ち上げるそうです。米ニュースサイトInquisitrからのレポートです。
サムソンは来月開かれるスペシャルイベントで、大好評を博したスマートフォンGalaxy S Ⅱの後継機Galaxy S Ⅲを発表するとみられていますが、同時にこのS-Cloudのお披露目もあるのではと噂されています。サムスンのGalaxyシリーズは、UIやデザインがiPhoneやiPadにソックリなため、何かと話題に上がることが多い機種です。
Engadgetによれば、サムスンは「iCloudが抱えているような制約を取り払った無制限のサービス」を提供し、また、Google Playの様な音楽やビデオの有料オンデマンド配信サービスも開始するらしい」と報告しています。
アップルのiCloudが登場する以前からBox.comやDropboxなどのクラウドサービスが存在していました。しかし、これまでサムスンがどれだけアップルの真似をしてきたのかを考えれば、新登場のS-CloudがiCloudを模倣したものになっていくのは想像に難くありません。
iCloudとは、アップルデバイス間のデータをほぼリアルタイムに同期してくれるサービスです。iCloudはDropboxやMicrosoft Skydriveの代替品となる様なサービスではありませんが、とても便利なことは間違いありません。これによってアップルは自社製品にユーザーを固定するのに成功しました。
世界に名の轟くアンドロイドの傑作をいくつか産み出してきたサムスンも、クラウドサービスで自社端末ユーザーの囲い込みを狙っています。その勢いでこれまでパッとしなかったタブレットの売上をも伸ばそうとしているのでしょう。
Tech Radarニュースによれば、「S-CloudはiCloudに課されているようなコンテンツ制限を持たず、ユーザーは何でも好きなものをクラウド上に保管できるようになる」とのことです。
S-Cloudは間違いなく5GB(iCloudの容量)以上の容量を提供してくると予測されますが、それが無料サービスとして提供されるのか、それとも有料なのかは定かではありません。更に、サムスンはHD品質のTVショーや映画、音楽といったコンテンツをS-Cloudサービスを介して提供し始めるとも言われています。