アジアのサプライヤーを訪問したばかりの米Jefferiesのアナリスト、ピーター・ミセク氏は、アップルからまだ正式に発表されていないiPhone 5Sのリリースが「遅れそうだ」と伝えています。ミセク氏は以前「iPhone 5Sは7月に発表される」と予測していました。しかしアップルが過去2年間iPhoneを9~10月に、約1年サイクルで発表していたことから考えると、「遅れる」というのも奇妙に思えます。Cult of Macのレポートです。
ミセク氏は、噂されている廉価版iPhoneの発表も今年第4四半期(10~12月)まで遅れ、iPhone 6の発表は2014年までないと述べています。
「iPhone 5Sは試作段階でいくつかの問題を抱えており、量産に1~2か月の遅れが出る見込みです。この遅れはiOS 7の発表にも影響する可能性があります。また、サプライチェーンが抱える問題によりiPhone 6の2013年中の発表はほぼないでしょう」
StreetInsiderによれば、ミセク氏はこのように語ったとのことです。
しかし、iOS 7が遅れるという話は憶測の域を出ませんし、iPhone 6に至ってはそもそも2013年に発表されるとは誰も期待していません。
サプライヤーを訪問することは、そこに本当に問題があるのか見極める良い方法ではあるでしょう。しかし、今年秋まで発売はおろか発表もされないiOS製品を、まだ組立ててもいない製造工場を見学して結論を出すことは、少し無理があるかも知れません。
ミセク氏は、次期iPad miniを含む他のアップル製品の生産にも遅れが出ると述べています。また、iWatchに関しては何ら生産の証拠が見られなかったとのことです。しかしiPhoneとiWatchを果たして同じ工場で組立てるでしょうか? ちなみにミセク氏はiTVが今年中に発表される可能性もないと伝えています。
財務予測に関してはどうでしょう。ミセク氏は、第2(4~6月)、第3(7~9月)四半期はアップルにとって低調な時期となり、財務収益は予測を下回るとみているようです。氏は、アップル株の評価を維持することを勧めて目標株価を420ドルに設定していますが、これに関しては他のアナリストの予測とも一致しています。