格安SIM9枚、低速モード時の速度テスト
多くのMVNOが実装する低速モード。スマホの用途にもよりますが、低速モードをうまく活用することで、データ容量の節約につながります。特に、車の運転中などにBGMとしてiPhoneでYouTubeを再生しっぱなしにしている方や、音楽ストリーミングサービスを頻繁に利用する方にとって、低速モードはもはや必須機能といっても過言ではありません。
低速時の公称速度は各社とも200Kbps(0.2Mbps)となっていますが、実際のところどれくらいの速度が出ているのでしょうか。
今回は、低速モード機能を備える格安SIM9枚の、低速時の速度を計測してみました。
⇒ 200kbps(速度制限時)でできること、できないこと
格安SIM9枚の通信速度テスト
- 計測日:2016年7月12日、13日
- 計測時間:8時から24時まで毎時間
- 計測場所:名古屋市中心部
- 計測方法:速度テストアプリ、App Storeでのアプリのダウンロード速度計測
- 使用端末:
- ・IIJmio:iPhone 6 Plus(SIMフリー)
- ・DMM mobile:iPhone SE(SIMフリー)
- ・エキサイトモバイル:iPhone 6s(ソフトバンク、SIMロック解除済み)
- ・OCNモバイルONE:iPhone 5c(SIMフリー)
- ・mineo ドコモプラン:iPhone 6(ドコモ)
- ・mineo auプラン:iPhone 6s(ソフトバンク、SIMロック解除済み)
- ・UQ mobile:iPhone SE(SIMフリー)
- ・FREETEL:iPhone 6(ドコモ)
- ・楽天モバイル:iPhone 6 Plus(SIMフリー)
計測結果
以下の数値は、全17回の計測(8時から24時まで毎時間)の平均値です。速度結果の詳細は、各MVNO名をクリックしてください。
MVNO |
App Store |
速度テストアプリ |
||
---|---|---|---|---|
ダウンロード (Mbps) |
アップロード (Mbps) |
PING |
||
0.28 |
0.25 |
0.30 |
64 |
|
0.28 |
0.21 |
0.29 |
74 |
|
0.28 |
0.23 |
0.28 |
73 |
|
0.31 |
0.24 |
0.22 |
81 |
|
0.27 |
0.20 |
0.19 |
91 |
|
0.27 |
0.21 |
0.19 |
75 |
|
0.27 |
0.21 |
0.19 |
40 |
|
0.13 |
0.09 |
0.19 |
85 |
|
0.28 |
0.23 |
0.19 |
42 |
まとめ - FREETELが遅い、IIJとOCNは相対的に速い
今回の計測で目についたのは、FREETELの低速モードは他と比べて極端に遅いということでした。実際にブラウザでサイトを閲覧しても、明らかに他のSIMより遅いですし、YouTubeの動画再生もほぼできません。他のSIMだと、iPhoneのYouTubeアプリなら、動画はほとんど止まることはありません(Androidは止まる)。
逆に、相対的に良い数値を出していたのは、IIJmioとOCNモバイルONEでした。その他のSIMに関しては、似たり寄ったりでした。
⇒ ロケットモバイル「神プラン」の速度テスト、他社低速モードとの比較
バースト転送について
バースト転送とは、低速通信時の始めの一定量のみ高速通信できる機能です。サイズの軽いテキストベースのウェブページなら、バースト転送により表示速度が少しだけ速く感じられます。
このバースト転送の実装を公式サイト上で公表しているのは、IIJmioとDMM mobileの2社のみですが、mineoもコミュニティサイトマイネ王で、バースト転送と似た機能を実装しているとコメントしています。
実際に、mineoのSIMを速度テストアプリで計測してみると、IIJmioやDMM mobileと同じような動きをすることが確認できます。
IIJmio
mineo au
上記3社以外でも、エキサイトモバイル、UQ mobile、楽天モバイルも、速度テストアプリのグラフを見る限り、バースト転送と似た機能を実装していると考えていいと思います。
FREETELとOCNモバイルONEに関しては、バースト転送は確認できませんでしたが、OCNモバイルONEは近く同機能の提供を開始することを発表しています。