iPhone 6 / 6 Plus:SIMフリー版 vs キャリア版 双方のメリットとデメリット
2014年9月19日より発売される、Appleの新型スマートフォン『iPhone 6』と『iPhone 6 Plus』(以下iPhone 6)。9月12日より予約も開始され、早く手に入れたいと待ちかねている人も多いことでしょう。
ところで、今回Apple Storeで発売されるiPhone 6は、ドコモ、au、ソフトバンクといった各キャリアから発売されるものとは異なり、"SIMフリー"版となっています。
そもそもSIMフリーとは何なのか? それを選ぶメリットとデメリットは? といった部分について触れていきたいと思います。
SIMフリーってなに?
通常、スマートフォンをはじめとする携帯電話を利用するには、SIMカードと呼ばれる利用者認識を行うためのICカードが必要となります。このSIMカードを、特定のキャリア以外利用できないよう携帯端末に制限を施したものが、SIMロックと呼ばれるものです。
今回Apple Storeから発売されたiPhone 6はSIMロックがかかっていないSIMフリー版になっており、ユーザーが自由に通信会社を選んで利用することができるようになっています。逆に、各キャリアから発売されるiPhone 6はSIMロックがかかった状態になっているため、基本的には他社のSIMを利用することができません。
SIMフリーのiPhone 6を選ぶメリットは?
今回のiPhone 6に限らず、SIMフリーモデルの携帯端末を利用する圧倒的なメリットは、維持費をかなり安く抑えることができる点にあります。大手から回線を借り入れてサービスを提供しているMVNOと呼ばれる事業者が乱立してきていることもあり、より低価格な回線をユーザーが自由に選べる時代になってきました。
数ある格安SIMの中でも特に注目なのが、日本通信が発売する『Platinum SIM』です。各キャリアが2GBまでのデータ通信量で月額6,000円程の料金に統一されている中、こちらのPlatinum SIMは、月額3,980円(税別)で高速なLTE回線を8GBまで利用することができます。
このほか、データ通信量や速度は限定されるものの、月額数百円程度で利用できる格安SIMも多数登場してきています。自分の利用スタイルと予算に合わせて回線が選べるのは、かなりの魅力といえるでしょう。
国内の格安SIMだけではなく、海外キャリアのSIMも利用することができるのもメリットのひとつです。特に、海外に滞在する機会が多い人の場合は、現地のSIMを入手したほうが安く済む場合があります。
また、現在各キャリアの携帯端末には2年縛りの契約があり、その途中で解約をすると違約金が発生します。こちらは現在見直しが検討されているとはいえ、利用者が自由にキャリアを変更する足かせになっているという点は否めません。しかし、SIMフリー版ではその制限は無く、自由に回線を変更することができます。
さらに、端末が不要になった場合、SIMフリー版のほうが各キャリア版のiPhone 6よりも中古市場でニーズが高いといったメリットもあります。
SIMフリー版iPhone 6のデメリットはなに?
一見メリットだらけのようにみえるSIMフリー版iPhone 6ですが、いい面ばかりと限らないのが悩ましいところです。そのひとつに、購入時の携帯分割払いが利用出来ない点があげられます。
多くの人が、携帯電話の月額料金支払いと同時に分割払いで機種の代金を支払っていると思います。Apple Storeではそれが利用出来ず、クレジットカードの分割払いか、Appleローンを申し込む必要があります。また、キャリアが支払代金の一部を負担してくれるキャンペーン等も利用することができません。
また、SIMフリー版iPhone 6では、ユーザーが別途回線を用意する必要があります。特に携帯電話などにあまり詳しくないユーザーは、何を選べばいいかわからず路頭に迷ってしまう可能性もあります。
MVNOの格安SIMの場合、事業者によっては通話やデータ通信量などがかなり制限され、スマートフォンとして利用するにはあまりにも貧弱すぎるサービスも多数あります。維持費の安さに惹かれて、iPhone 6が持っている潜在能力を活かせないような状況になってしまっては元も子もありません。
同様に、複数の電波を同時利用することで、より高速な通信が可能になるキャリアアグリゲーションや、LTE回線を利用することでより高音質な音声通話が行えるVoLTEといった、大手キャリアならではの高品質な通信サービスも利用することができません。
SIMフリー版のiPhone 6がおすすめなユーザー
・自宅でWi-Fiを利用しており、外で通信や通話はあまり利用しない人
・すでにメインのスマートフォンを所持しており、維持費を安く抑えたい人
・格安SIMなど、携帯電話に関する知識がある程度ある人
・海外で利用する機会が多い人
・ある程度利用したら、中古で処分することを考えている人
・iPhone 5sなどを分割払いで利用しており、一括で入手後SIMを入れ替えて使いたい人
各キャリア版のiPhone 6がおすすめなユーザー
・制限が無く、なるべくすべての機能を使い倒したいと考えている人
・キャリアの分割払いで購入を考えている人
・料金や機能、サービスなど、携帯電話に関する知識があまり詳しくない人
・メインケータイとして、少なくとも2年は使い続けたいと考えている人
・キャリアのサポートを利用したいと考えている人
・購入時に機能やサービスを詳しく説明してもらいたいと考えている人
まとめ
以上のことから、SIMフリー版のiPhone 6を利用するには、ある程度の携帯電話に関するリテラシーが求められます。逆にとにかく新しいiPhoneが欲しくて普通に使えればいいといったユーザーは、キャリアが提供しているものを購入する方が安心できるでしょう。
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