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Apple Watchの辛口レビュー まとめ

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待ちに待ったApple Watchの試着、そして事前予約の受け付けが4月10日より始まりました。日本でも直営店や伊勢丹新宿本店などで製品が公開され、熱心なアップルファンが朝から店頭に列を作っていました。

そして実物を手にした人々のレビューも続々と世界中から伝えられています。しかしそれらのレビューには一部とまどいや落胆の声もあり、Apple Watchを称賛するものばかりではないようです。

実際のところ、レビューによっては、酷評とも言えるものもあります。しかし面白いことに結局、われわれにとって、Apple Watchのレビューはとても重要なものなのです。

というのも、例えば新型iPhoneや新型iPadなどに対する評価は、基本的に、アップルにとってそれほど重要なものではないでしょう。他のスマートフォンやタブレットと違い、それらの評価 によって人々がiPhoneやiPadの購入を思い留まることはほとんどないか、あるいは全くないからです。つまり、iPhoneブランドやiPadブランドはそれだけ定着しているということです。

しかし Apple Watchは、スマートウォッチの分野としても全く新しいものです。人はまだApple Watchをどう判断して良いのか分からず、現段階では辛口な評価をする人もいるかもしれません。

さてIT系ニュースサイトの米BGRが、米有力メディアによる、そんな「現段階での辛口評価」をまとめています。早速、みていきましょう。

ニューヨーク・タイムズ

私はよく、料理中にSiriを使ってキッチンタイマーやアラームを設定したり、運転中に天気をチェックしたりしていました。そして私の指示に対してSiriがほぼ50%の確率で聞き間違いをするのにも慣れていました。

Apple Watchは、箱から取り出してすぐの時点では、完璧に作動しない可能性が十分にあります。というのも、アプリの設定などさんざん触った後で自分の好みに仕様を合わせるのが一番だからです。

Apple Watchにおいて最もワクワクしているのは、デバイスそのものに対してではありません。今後、主流となるウェアラブル・コンピュータとして、Apple Watchによって切り開かれる新たなテクノロジーの展望に対して期待を寄せているのです。

今のところ、Apple Watch が思い描いている夢は、直面する厳しい現実によって、実現が難しいと思われます。Apple Watchとは「腕に着けるiPhone」ではないということです。

The Verge

Apple Watchについてはここ1週間半ほどレビューをしてきましたが、その人気はやや減速気味のようです。それもそのはず、通知機能以外では、例えばインターフェースの発想や、Apple Watchの持つ明白なポテンシャル、特長をうかがわせるものなどすべてにおいて、何をどう話したら良いのか全く分からないからです。

腕時計を利用して即時に返信できるというのは間違いなく素晴らしいアイデアです。これまでSFストーリーに登場してきた機器のようですし、すべてのスマートウォッチがこの機能を搭載すべきだと思います。しかしApple Watchとはこれを現実にしようとした、まだ第一段階のものです。コミュニケーションツールとしては実質的に強力とは言えませんし、特に携帯電話と比較するとまだまだでしょう。

箱から出した状態では、Apple Watchとは、高価な、必要最小限の機能だけを備えたフィットネス・トラッカーです。競合他社の製品と比べたら格段に良いと言えるでしょう。白いバンドのApple Watch Sportを試してみましたが、非常に魅力的な製品だと思いました。にもかかわらず、やはり十分な機能を搭載しているとは言い難いのです。

ブルームバーグ

Apple Watchには、ささいな問題ではありますが、従来の腕時計と比較していくぶん劣る点があります。Apple Watchのスクリーンは、ユーザーがApple Watchを見ていると認識したときのみ起動します。考えてみてください。人はたいてい時計を見て、それからもう1度同じ行動を取る場合があるということを。つまり、時間を見るわけでもないのに、腕に目をやるたびに時計が起動したらうっとうしいこともあるということです。

14名が参加している会議に出席し、その会議の途中で、自分の腕に何度も「タップ」を感じる......。こうした感覚は、メッセージやEメールを受信したり、何らかの動作が終了したり、ツイッターを受け取ったりするたびごとに、日に何十回となく経験することになります。

ちょっと待ってください。

Apple Watchとは、ある時間に集中したり、周囲の人々とのやり取りに集中して取り組んだり、iPhoneもなく何ものにも邪魔されない状態を楽しんだりするためのものなのではないのでしょうか。そう考えると、なぜApple Watchを着けることで突然こんなにも集中できない毎日を送らなければならなくなるのかが分からなくなるのです。

Re/Code

Apple Watchが目指しているのは「ファッション性の高さ」ですが、依然として「ハイテクな時計」という感じです。肌触りのソフトな基本のプラスチック製のバンドを、例えば、レザーループ(税別1万7800円)やミラネーゼループ(税別1万7800円)、リンクブレスレット(税別5万4800円)などよりエレガントに見えるものと簡単に交換はできますが、それでもなお文字盤は小型のiPhoneにしか見えないのです。

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