ユーザー比較:iOS 対 アンドロイド、その大きな違いとは?
米国のCOMPUTERWORLDに、アップル大好きとして知られるジョニー・エバンス氏が、アップルiOS とアンドロイドの大きな違いについて寄稿しております。iPhoneやiPadのユーザーはよくデバイスを使うのに対して、Google系のアンドロイドのユーザーはそれほどでもない?さて、本当でしょうか。
iOSユーザーは、アクティブ
iOSとアンドロイド、この両者の対峙が始まって以来、オンライン上および広告ネットワークの調査で明らかになっている大きな違いがあります。どの調査を見ても言えることは、ユーザー人口の違いにもかかわらず、iPhoneユーザーの方がよりアクティブにデバイスを使用しているということです。
オンラインビデオサービス会社のOoyalaの最新のデータによると、iOSユーザーはアンドロイドユーザーに比べて、デバイスでビデオを観る時間が2倍も多いとのこと。これは、アンドロイドの方がiOSに比べて売上台数が3倍も多い(市場調査会社IDC調べ)ことを思えば、注目すべき事態です。
どうしてこんなことになっているんでしょうか。多くの理由が考えられます。なかでも説得力のある理由はおそらく、スマートフォン業界における競争の激しさがあるでしょう。アンドロイド系のデバイスメーカー間での激しい価格競争があり、どうしても私たちはより安い(場合によっては無料の)スマホを求めてしまうため、アンドロイドに落ち着いてしまうという傾向があります。
開発者は、アクティブなユーザーを求めている
開発者(デベロッパー)の目線で考えるのも、興味深いことです。開発者は長らく、アップルの提供するプラットフォームの方がより儲かることを知っています。一方のアンドロイドは、同じレベルのダウンロード量はまだありません。
アプリというものは、もっともアクティブなユーザーのもつ習慣によって形成されるという性質をもっています。アプリはまずiOS上でデビューします。なぜなら多くの人々がiOS というプラットフォーム上でアプリを使うからです。ここにもアップルが開発者に恩恵をもたらしていることが伺えます。なぜならiOSのユーザーはアクティブだからです。
スマホを民主化するという点で言えば、アンドロイドデバイスが、広い価格帯、さまざまな特徴を備えて提供されていることは偉大なことです。
誰もがこのようなモバイルデバイスを持てるようになるべきで、というのも、光熱費、地方自治の仕事などがますますスマホによって管理されている今日この頃だからです。これらの技術へアクセスできないことは、デジタル面での「持たざる者」を生んでしまう懸念があります。ドイツでは最近、インターネットへのアクセスが、基本的人権の一つとして定められました。
市場レポートが全てではない
アンドロイドデバイスが普及しているとはいえ、それは非常に安価または無料であり、ローエンド商品が、おこがましくも「スマート」フォンとして販売されています。このことは、限られた特徴しかなく、故障も多く、返品率も高く、新ユーザーが期待しているスマホ体験を提供し損ねているデバイスが多いことを意味しています。結局は、スマホへの期待値を下げることになります。
多くの企業がローエンドのアンドロイドスマホを提供していますが、ハイエンドのアンドロイドスマホ(iPhoneやGalaxyを含む)の使用パタン、価格、特徴とは到底比較になるものではありません。ユーザーのスマホ関与度および使用パタンのより正確な理解を得るためには、アンドロイドの市場シェアデータを、ハイエンドとローエンドに分ける必要があります。これによって、アンドロイドの開発者は、ハイエンドのアンドロイドユーザーのアクティブさ、関与度の深さについてより正確な理解を得ることができ、またiPhoneと他のスマホの間の対照についても、より納得のいく理解が得られるからです。
しかし今のところ、iOSユーザーの方が、よりアクティブで、より満足度が高く、故障や不具合に悩ませられることも少なく、プラットフォームへの忠誠度も高いです。iOS は、ワクワクするようなアプリを最初に提供することが多く、それは単に、iOSのユーザーの方がアクティブにデバイスを使用しているからに他なりません。またよりセキュリティーが高いということもあります。アンドロイドは、その分け前を貰うことが多いのが現状です。