WWDC19:アップルが発表したこと まとめ
アップルは日本時間4日未明、米カリフォルニア州サンノゼでWWDC19の基調講演を開催し、iOS 13やiPadOSなどを発表しました。概要をお伝えします。
iTunesが18年の歴史に幕
2001年にMacの音楽管理ソフトとして導入されたiTunesが、その役目を終えようとしています。iTunesは今後、Apple Music、Apple Podcast、Apple TVに置き換わることが発表されました。ただし、iTunes Storeアプリについては、iOSとMacで存続するそうです。
iOS 13
今回のイベントでアップルが最も重点を置いていたのがiOS 13の新機能です。多くのユーザーの願いが叶い、ダークモードがミュージック、リマインダー、マップなどの各アプリに対応しました。ダークモードはコントロールセンターから制御でき、自分の好みに応じてスケジューリングすることも可能です。
iOS 13はパフォーマンスも向上しました。アップルによれば、速度は最大30%増加し、アプリのサイズは半分にまで削減されたとのこと。その他、メッセージやマップなどのアプリ、画像編集の機能が強化され、Memojiのカスタマイズが可能になりました。
iPadOS
iPad向けのiOSが新たに「iPadOS」と命名され、観客を驚かせました。iPadOSの新しいホーム画面でウィジェットのピン止めが可能になったほか、アプリを複数の画面で表示したり、中身のシートをディスプレイの一部にピン止めしたりすることもできるようになりました。
watchOS 6
WatchOS 6にはNoiseアプリを含む多数の機能が追加されました。Noiseアプリは、騒音レベルを測定して有害なレベルを超えると警告を発する機能。ウォッチフェイスも刷新され、複雑なデータに対応できるようになりました。Activity Trendsはユーザーの進歩を経時的に表示します。また、フィットネスレベルに基づいた提案も自動で行います。
その他、ボイスメモ、インフォグラフモジュラー、計算機などがアップグレードされました。オーディオブックの再生や月経周期の追跡もWatchOS 6から行えます。また、App StoreにはWatchOS 6専用のストアもオープンしました。
tvOS 13
tvOSはユーザーインターフェースが新しくなり、サードパーティーのリモコンとマルチユーザーに対応しました。Netflixのアカウントのように、ユーザー切り替えでそれぞれのユーザーがコンテンツをパーソナライズできます。ゲームサービスの活用にも注力しており、Apple TVはプレイステーション 4およびXbox Oneのコントローラーに新たに対応しました。
macOS 10.15 Catalina
macOS 10.15 Catalinaに、従来のiTunesに代わる新しいApple Music、Podcast、Apple TVの各アプリが追加されました。Xcodeを使ってコンパイルする場合、開発者はプロジェクト設定で「macOS」を選択するだけでアプリケーションをデスクトップにポートでき、多くのケースではコードの変更も不要になります。
この機能は、「Project Catalyst」あるいはMarzipanと呼ばれます。Apple T2セキュリティチップの採用により、macOSを遠隔的に非アクティブ化することも可能になりました。
Mac Pro
最上位機種のMac Proは、最大で28コアのIntel Xeonプロセッサに対応(電源容量は300ワット)。CPUには、最適な熱冷却のための「巨大ヒートシンク」が設置されています。
新Mac Proは、システムメモリをトータルで最大1.5TBまでアップグレードできます。RAMは1500GB。6つのメモリチャンネルは、最大2,933MHzでクロックする、最大12個のDIMMモジュールをサポートしています。
Pro Display XDR
Pro Display XDRは1000nitの輝度(ピークで1600nit)に対応し、コントラスト比は1,000,000:1を実現。最大でなんと6台のProディスプレイに同時接続できます。
Pro Display XDRはベゼルが9mmと、ディスプレイが縁から縁までに及ぶなめらかなデザインを採用。専用のPro Standを使えば、ディスプレイを回転させたり、縦向きにしたりすることも可能です。