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アップル vs サムスン、法廷で明かされたアップル19の秘密

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アップルとサムスンの間で繰り広げられている法廷闘争で最も興味深いのは、サンフランシスコはクパチーノを本拠とするアップルの秘密主義、同社が抱いている驚くべき構想の数々です。これら明かされた秘密について、米国CNNは19項目を挙げております。

アップルファンにとって、アップル関連のニュースは何でも良いニュース。すべてに対してアップルが取る秘密重視のスタイルを思えば、それもやむなしという印象です。現在も続行中のアップル対サムスンの法廷闘争は、知的財産権をめぐる法的な争いですが、これによってアップルは、従来なかったような形で自社について申し立てをするようになっています。その内容は、同社幹部間のEメールの遣り取りから、新奇で素晴らしいiPhoneプロトタイプ(原型)にまで及んでいます。非常にたくさんの秘密が新たに明かされており、そのすべてを網羅することが難しいほどです。ここでは、そのうちでも特に好奇心をそそるものを紹介しましょう。

1. 「クレイジー」な考え

iPodの成功で、アップルは次に何をしてくるか、というのが大きな問題でした。アップルの上級副社長であるフィル・シラー氏は法廷で、「iPhoneに到達するまで、アップルでは多くのことが起こった。従業員らは、カメラや自動車、他クレイジーなものを作り出すべく、アイディアを出し合い、喧々諤々考えあぐねたものだ」と語りました。従来の常識を打ち破る革新的なブレインストーミングが行われたのでした。

2. ティム・クック宛のエディ・キューのEメール

スティーブ・ジョブズが公的に7インチiPadのアイディアを却下したことはよく知られています(ジョブズはこの7インチというフォーム要因をDOA (dead on arrival、即死)呼ばわりすらしました)。しかし、インターネット ソフトウェア&サービス担当の副社長であるエディ・キューがティム・クックCEOに2011年1月に宛てたEメールでは、ジョブズは実際のところ、そのアイディアに「よく理解を示していた」ことが判明しました。

3. 「パープルプロジェクト」への新入社員の取り入れ

ジョブズは2004年、iOS担当の上級副社長であるスコット・フォーストール氏に、後にiPhoneのユーザーインターフェースとなるものを開発するための社内チームを組織するよう指示しました。フォーストール氏はこれから新入社員となる人々に、「別のプロジェクトを開始する予定だ。これは高度な機密情報なので、どんなプロジェクトであるかを言うことはできない。君たちは今後2、3年、夜間や週末をあきらめねばならないだろう」と語ったそうです。

4. 「パープルプロジェクト」、最高度のセキュリティー

アップルの秘密主義には定評がありますが、パープルプロジェクトのセキュリティーは度を越えたものでした。従業員らは隔離されたエリアで仕事をし、セキュリティーカメラが設置されていました。前述のフォーストール氏は、ブラッド・ピット主演の映画『ファイトクラブ』に言及し、この映画のタイトルを付けたサインを掲げていたと言います。「ファイトクラブ」の第1ルールは、「ファイトクラブについて他言するな」でした。

5. フォーストール氏の特許

ユーザーがiPhone上でウェブページをダブルタップして素早くズームインする度に、フォーストール氏はよろこびます。フォーストール氏がiPhoneのプロトタイプでネットサーフィンをしていた時、彼は自分がスクリーン上のテキストを合わせるのに、ページをピンチ(つまむ)したりズームしたりして時間を無駄にしていることに気付きました。「こんな信じられないような凄いデバイスがありながら、どうして適切なサイズにできなかったのか?」と、フォーストール氏は証言。それから彼は、自身のチームにショートカットを考案するよう指示しました。

6. iPhoneプロトタイプ

アップルはiPhoneを高い美意識で洗練を重ねつつ、その最終デザインに到達するまで、多くの試作品を検討しました。同社は紆余曲折を経て、鋭利な印象の四角形の外見に至りました。


7. 8角形iPhone

8角形のiPhoneが販売される?おそらくないでしょう。しかしアップルのデザイナーは、この考えをもてあそんでいたようです。


8. 円みのあるiPhone

四角形のiPhoneプロトタイプと対照的に、アップルは曲線(カーブ)にも興味を抱いていました。このデザインは最終的にiPhoneとなったものとよく似ています。背面部はより円みを帯びています。


9. オギースタイルiPhone

ある意味で、iPhoneプロトタイプはデザイン面で最もドラスティックです。それはオギースタイル(葱花線スタイル:方向の異なる二つのS字を伸ばしたような湾曲から成る曲線スタイル)のメタル製で、背面に少し凹みがあり、よりスリムな底部となっています。


10. 縦長で細身のiPhone

このモデルをiPhoneのスーパーモデルと呼ぶのは、決して大げさではありません。一目見れば分かりますが、他のモデルに比べて約2倍の背の高さです。


11. iPodミニを参考に

アップルのデザイナーが構想していた一つの方向性は、初代及び第2世代のiPodミニから借用したアルミニウムのケースをiPhoneに採用することでした。丸みを帯びた側面、色とりどりのカラーオプション、なども検討されていたようですが、詳しいことは分かりません。


12. 最終的なiPhoneのデザイン

アップルのデザインチームは、iPhoneプロトタイプから最終的なiPhoneのモデルに至るまで、洗練と工夫を加えてきました。しかし最終判断は、本能的な直感によるものでした。アップルのベテラン工業デザイナーであるクリス・ストリンガー氏も認めるように、「それは、われわれのデザインで最も美しいものだ。完成したとき、もうそれが分かった」とのことです。


13. キッチンテーブル

アップルの工業デザイナーは15、16人のグループですが、自社製品のルックス(見かけ)を考え出します。これにはもちろんiPhoneも含まれます。グループは家族のように集まって、キッチンテーブルを囲みます。ストリンガー氏は、「われわれはスケッチブックを持ってそこに座り、アイディアを交換する」と証言。同氏はこのチームを熱狂的なグループだと語りました。一つのボタンのために50のデザインが考案されたのも事実です。「話し合いは大変だ。歯に衣着せぬ率直な批評をし合ったよ」と、ストリンガー氏。

14. iPhoneユーザーの殆どがケースを求めている

アップルはそのデザインの純粋さで際立っていますが、数百万のiPhoneユーザーにとっては、その防護用カバーも同じように大切です。ある社内調査で、iPhoneユーザーのうち78%がケースを買っているとの結果が出ました。

15. カスタマーフィードバック?

企業の多くがその製品について顧客(カスタマー)からのフィードバックを調査しますが、アップルはその逆です。前述のシラー上級副社長は、「われわれは顧客にたずねるようなことはしない。次の製品にどんな特徴が欲しいですか?なんて訊くことはない。それを知るのは顧客の仕事ではない。われわれが自分たち自身で、その情報を蓄積していくのだ」と証言しました。

16. マーケティング費用

信じられないことかもしれませんが、iPadは米国でのリリース最初の年、iPhoneよりもマーケティング費用がかかりました。アップルは米国で2008年、iPhone向けに9,750万米ドルを広告にかけましたが、2010年はiPad向けに1億4,950万米ドルを費やしました。

17. iPadのプロトタイプ

iPad以前のiPhoneとちょうど同じように、アップルのデザイナーらはタブレット向けに多くの外見デザインを考案しました。ここに初期デザインの一つ、かなりラフなデジタルモデルがあります。正面に何かが抜けている?今はありますが、お馴染みのホームボタンがありませんでした。


18. マシュマロiPad

厚めの白いiPad。プラスチック製のようです。これは、今はもうない999米ドルの過去の13インチMacBooksと似ています。


19. キックスタンド付きiPad

マイクロソフトがSurfaceをキックスタンド付きだと発表したとき、これを大歓迎したハイテクメディア関係者もいました。しかし遡ること数年前、アップルもこのアイディアを検討していたのでした。


以上が、米国CNNが挙げる、法廷で明かされたアップルの秘密19項目でした。

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