iPhoneの新機能はAndroidの二番煎じ? Androidユーザーが気にすることとは?
iOS 6の新機能がAndroidの二番煎じだという声があるようですが、米国CNETのケント・ジャーマン氏がそれに対する意見を述べています。
iOSの新バージョンが登場すると、Androidファンは決まって「そんな機能、Androidにはとっくに付いてたよ!」と言うものです。アップルはいつもグーグルの二番煎じだというわけです。
こうした意見も、全くの見当違いとは言えないのかもしれません。iOS 6の新機能に関するレポートを見て、Androidの後を追いかけているという印象を受けた人も多いのでは無いでしょうか。しかし、一つ大事な事を忘れています。機能面ではアップルは確かに一歩遅れていますが、iPhoneユーザーはそういう点をあまり気にしないという事です。
もちろん、機能上の重大な欠点に関しては、iPhoneユーザーももちろん不平を言います。例えば、現行iOSには書きかけのメールに写真を添付する為のボタンが無い事から、画像付きメールの作成がとても面倒だという欠点があります。それでも、大抵のiPhoneユーザーはアップルを許し、アップデートが来た暁にはAndroidユーザー達を圧倒できると信じて辛抱強く待ち続けるのです。スタートダッシュで負けてもアップルはめげずに前進します。アップルはいつもそうしてきましたし、ユーザーもその事をよく知っています。
アップルがいつも100点満点でユーザーの期待に応えてくれるのだとは言えません。マルチタスキング機能はまだこなれていない印象がありますし、ビデオ編集機能にもまだまだ改善の余地が見られます。アップルのユーザーは、それらが改善される瞬間を夢見て、辛抱強く待ち続けるのです。他の中途半端な製品を手にする位なら、じっくりと腰を据えてアップデートを待とう、というわけです。アップルのユーザーにとっては、ワクワクと親しみを感じさせてくれるアップルのロゴさえ入っていれば、その機能が二番煎じであっても良いのです。
スマホの理想形には大きく分けて2種類があります。一つはあらゆる機能を搭載し、選択肢が多く、いくらでもカスタマイズの利くスマホ。しかし、そうしたスマホには統一感を欠き、洗練された印象を与えづらいという欠点もあります。もう一方は、バグがほとんど無く完璧に統合されており、誰にでも簡単に使えるスマホですが、これはカスタマイズの自在性とパワーで前者に劣る傾向があります。ユーザーは、自分の求める要素に応じたスマホを選択するようにすれば良いでしょう。
Androidユーザーが悔しがる気持ちも分からないではありません。それまでAndroidが独占していた機能をiOSに搭載させ、遅れてやってきたアップルが万雷の拍手を持ってもてはやされているのですから、はらわたの煮えくり返る様な思いをしている事でしょう。ここで「二番煎じだ!」と叫んだところで、アップルファンには痛くも痒くも無いのです。iOS 6の登場まで長かったですが、辛抱強く待った甲斐があったというものです。