iPhone 5のセールスはiPhone 4Sに及ばないかも?
ご存じのようにiPhone 5は、9月の発売以来、アップルの突出した成功例の1つであると言えます。需要に供給が追いついたのはつい先週のことで、今ならオンラインで注文しても在庫がありますが、もちろんこれからクリスマスまでの短い期間に、さらに多くのセールスが期待できるはずです。しかしながら、英国のPhones Reviewの記事によれば、全体を見回してみると、iPhone 5のセールスが前のモデルiPhone 4Sに及ばない可能性があるというのです。
iPhone 5がまだ離陸途中であることを考えれば、これはまさしくニュースであり、多くの人が驚かされるはずです。しかし、最新の調査では、この最新型iPhoneがiPhone 4ほどのセールスを達成できず、アップルの偶像とも言うべきiPhoneシリーズの利益が落ちていく可能性があることを暗に示しています。
確かにこれまでは、アップルに投資した人間なら誰でも元が取れるだろうと確信できる時期があったかもしれません。しかし、アップルの株価は、9月に$705.07というピークに達した後で、先月25%以上も下落し、アップルの投資家達を不安にさせました。
株価は、先月後半からやや持ち直したものの、投資家達がパニックを起こしかねないようなレポートが発表されています。その中で、UBSのアナリストであるスティーブ・ミラノビッチ氏は、アップルの2013年度と2014年度の業績予測を引き下げただけでなく、アップル株の目標株価を従来の$780から$700へと下げました。
この年度予測の中で、氏はアップルの見込み販売数についても、500万台減らしています。さらに不安をかき立てる話として、中国の情報筋の「iPhone 5がiPhone 4Sと同じように売れるとは期待していない」という意見を紹介しています。以上は、BGRによるレポートです。
件のアナリストは、iPhone 5の生産台数が来年の第1四半期に2500万台にまで減り、この減産が第2四半期のセールスに影響する可能性があることを予測しています。これまでPhones Reviewでは、来年発売されるであろうiPhone 5Sが、アップルがiPhoneを発表するときの慣習的な時間割に立ち戻り、秋ではなく夏に登場するかもしれない、と話題にしたことがあります。そうなった場合、もちろんアップルは秋まで待たずに、夏に在庫を増やすことになります。
ただし、これはかなり気がかりなのですが、マルコビッチ氏はアップルの2013年度の配当見込みを1株あたり$51.5から$47へと引き下げています。また、2014年度については、1株あたり$62から$55.85まで下がると見ています。iPhone 5がiPhone 4Sほど売れない可能性があるという示唆は、現在の早い段階ではかなり奇妙に思えます。
しかし、どんな製品でも、需要はやがて安定期に入ります。おそらく上記の現象は、アップルのiPhoneに同じことが起こることを示す初期の兆候なのかもしれません。