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縦長iPhone 5の片手操作感は如何に、親指は画面上のどこまで届くのか

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EASY:使い勝手が良い、OK:普通、REACH:悪い

iPhone 5と呼ばれるにしろ、別の名前で呼ばれるにしろ、次期iPhoneでは大型スクリーンが売りの1つになると予測されています。この大型スクリーンにはさまざまな利点が考えられますが、世間にはスマートフォンを「片目で見て、親指1本で操作する」という使い方しかしないユーザーも多いのです。果たして、縦方向に伸びたスマートフォンは使いやすい設計案なのでしょうか?米国のForbesが考察しています。

この問いに答えるには、考えるべきことが2点あります。まず「片目で見る」という点について。水平方向に対して垂直方向の比率が大きくなるほど、情報を視認するのに時間がかかります。ある調査によれば、水平方向の視界の長さが黄金比率に設定されたときに、最も見やすくなるとされています。この点から考えれば、縦方向に伸びたスクリーンはかえって逆効果と言えます。実際問題として、視点の移動距離が長すぎると、ユーザーの「見落とし」を誘発しかねません。この点は、ユーザビリティの専門家であるジャコブ・ニールセン氏が指摘しています。

次に、「親指1本で操作」という点を考えてみます。上の図をご覧ください。この図は、ロブフルスキー氏の著作Mobile Firstから引用したものです。氏は、この図を一般論として掲載したようなので、実際の使用エリアはスマートフォンの種類とユーザーによって異なるでしょうが、その言わんとすることは明瞭です。現在、もしあなたがiPhoneを親指で快適に操作できているなら、次期バージョンに手を出すべきではないかもしれません。あなたがプロのコンサートピアニストというならまだしも、手の小さな一般人ならなおさらです。

さらに、操作のしにくさが原因で、ユーザーの満足度が下がることがあるかもしれません。

しかしながら、新しいスクリーンの「大型化」という要素は、使い勝手に多くの恩恵をもたらすこともまた事実です。そのことは、MacRumorsのYouTubeビデオを見れば、明らかです。

フルサイズで、しかも映像上部に黒帯が表示されないHDムービーを再生したり、ワイド画面のゲームを楽しむことができるのは、多くのユーザーにとって間違いなくメリットだと言えます。同じように、リストを縦方向により長くスクロールできるのも便利です。リストを親指でどこまでもスクロールできるアプリが多いからです。

もちろん、このような仕様を受け入れるかどうかの決定権は、ユーザーにあります。中には、「自分は親指が短いから」とiPhone 4にとどまるのを選ぶユーザーもいるでしょう。しかし、この操作可能な範囲という問題は、これから開発されるアプリの設計にも影響するはずです。例えば、画面の最上列はタッチしてもほとんど反応しないか、まったく反応しない要素を表示し、タッチして変化するほとんどの要素は、これまで通り画面下部のスィートスポットに配置されるようになるでしょう。

つまり、最上列のエリアは広告などの用途、ただしタップやスワイプ操作があまり必要ではない用途に使われ、現在の携帯電話で頻繁に使われている画面下部は、これからも使用頻度が高いエリアになるでしょう。

このような見方には議論の余地があることは、言うまでもありません。これまでリークされてきた情報が、実は新型iPhoneの真の姿を目くらましするために、念入りにでっち上げられたガセ情報だということもあり得るのです。それでも縦方向にどれだけ伸びるのかという点は、ほとんどのAppleユーザーにとっても関心事となりつつあるはずです。

ひょっとしたら、我々が待ちこがれているデジタル機器を受け入れるために、こうしたリーク情報が心の準備に一役かっているのかもしれません。今断言できることは、次期iPhoneがどんな形で姿を現すにしろ、人々は多くの愛すべき点を、そしていくばくかの気に入らない点も見つけるだろうということです。

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