フォックスコンCEO「iPhone 5はGalaxy S3を凌駕する」
鴻海(ホンハイ)精密工業グループ、又はアップル製品の生産元として知られるFoxconnのCEOである郭台銘(Terry Gou)氏は先日、消費者たちにサムスンが最近リリースしたGalaxy S IIIをスルーし、iPhone 5を待つようにと呼びかけました。米国Appleinsiderが伝えています。
Focus Taiwanによると、郭台銘氏は鴻海(ホンハイ)精密工業グループの株主総会にて「ここ3〜5年の内にサムスンを打倒する算段がある」という旨の発言をしたそうです。
アップルの次世代iPhoneについて氏は「サムスンのGalaxy S IIIを笑い物にするモデルだ」と述べており、サムスンを頂点とする韓国のエレクトロニクス業界全体よりも上位に立とうとするFoxconnの意気込みを感じさせました。
郭台銘氏は、驚異的な生産力を持つFoxconnと、卓越した技術力を持つ日本のシャープとが技術連携する事でサムスンの3年先を行く製品の生産が可能であると発言。Foxconnは今年3月に堺市の第10世代LCD工場に8億8百万ドルの第三者割当増資を実施、約10%の出資比率となりシャープの筆頭株主となった事を発表しました。その工場はコーニング社とのゴリラ・ガラス基板の独占供給契約を有しており、60〜80インチクラスのLCDパネルの生産能力を備えています。
Foxconnは堺工場の稼働を7月1日から開始し、噂によればシャープ株を更に購入する予定もあるそうです。郭台銘氏は堺工場への投資について、あくまで個人資産によって行っているものであり、ここ3年間の鴻海精密工業グループの株や日本の工場との関わりに影響は無いと言っています。
Foxconnとシャープのコラボレーションによって、長らく噂されてきたアップル製HDTVの生産が実現する可能性が増大したと見られますが、確かな情報はまだありません。
China Timesによれば、「密告屋」サムスン打倒こそが郭台銘氏の悲願なのだそうです。「密告屋」というのは、2010年に欧州連合によって台湾4社のフラットパネルに関する談合摘発が行われた際に、サムスンが行った内部告発行為の事を指しての言葉でしょう。
郭台銘氏「日本人の行動力とコミュニケーションスキルには大きな敬意を感じています」と述べ、続けて「背後から襲いかかってくる韓国人とは大違いですね」
うっかり口を滑らす事で知られる郭台銘氏は5月に「Apple televisionの生産を準備している」と漏らしましたが、この情報は後にアップルの宣伝部によって否定されました。