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アップルiPad mini、その賛否両論について

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アップルは今月23日(現地時間)iPad miniをリリース、小型タブレットが出てくるのではないかとの噂がささやかれてから数か月後のことでした。この新しいミニタブレットのディスプレイは7.9インチ。A5チップを搭載し、「軽い」と「薄い」がそのキャッチフレーズでした。米国のThe Washington Postが、iPad miniをめぐる賛否両論について伝えています。

持ち運びやすい

0.68ポンド(約308グラム)と0.28インチ(約7.1ミリ)のタブレットは携帯性に優れており、とても持ち運びやすくなっています。これは通勤者にとって便利なことで、またアップルが23日に強調していたように、子供たちにとっても扱いやすくなります。

Forrester techのアナリストであるサラ・ロトマン・エプス氏は、Washington Postのインタビューに答えて、iPad miniの小型サイズはビジネスにも向いていると指摘。「例えば小売業、あるいは医療現場において、フルサイズのiPadを持ち歩くのはちょっと不便です。しかしデバイスのサイズがより小さくなれば、これを頻繁に使用する人の数も増えてくるでしょう」と同氏。

アップルが、iPad miniの縦横の比率をフルサイズiPadのそれにマッチさせたのは、アプリ開発者らの都合を考慮してのことでした。しかし、これを大きすぎるという人もいるようで、確かに片手で操作するには横幅が少し広すぎるかもしれません。

PC Worldのサーシャ・セーガン氏はiPad miniを手にしつつ、競合タブレットであるNexus 7より半インチ以上幅広くなっていると語りました。「この半インチほどの広がりは、人間工学的にも大きな違いになるのは否定しようがない。iPad miniは少し分がわるいかも」と、セーガン氏。他方、Associated PressはiPad miniについて、片手で持つのもいたって簡単、コートのポケットにも入れやすいと伝えています。どうやら横幅についての不満は、使用者次第というところが大きいようですね。

iPad miniの登場によって、新たな購買層が誕生

タブレットが小型化したことにより、アップル製タブレットの購買者リストが増えたとも言えます。通勤者は言うまでもなく、これまで紙のメモ帳を使っていた人は、その代わりとしてiPad miniを捉え、購入しようと思うかもしれません。また女性にとっても魅力的でしょう。これまでBarnes & Noble Nookやキンドルファイアに飛び付いていた女性たちです。小さなハンドバッグにも簡単に収まります。

お値段も安くなったiPad mini。タブレットを買いたいなと思っていても、最新のフルサイズiPadは約500米ドルからなので、つい尻込みしてしまっていた人々も、iPad miniであれば手の届く範囲です。

「それでもまだ高い」

と、言う人もいます。前述のエプス氏は、329米ドルという値段について、「高価というわけでもないが、安いともいえない」との評価。価格が安いということは、iPad miniのライバル機種が199米ドルという価格帯にあるわけですから、大きなセールスポイントであることは無論のことです。

130米ドルの差は大きいものです。iPad mini購入についても、二の足を踏ませるに十分です。

よく作りこまれたデバイス

競合他社のタブレットはプラスチックやゴム(ラバー)でできていますが、アップルはiPad miniを、レギュラーの大きなiPadと同じアルミニウムとガラスの素材で作り上げました。このために、プレミアムな価値を帯びたデザインとなりました。

アップル商品の消費者は過去、商品のデザインが素晴らしいものであるかぎり、プレミアムな料金を払うことにやぶさかではありませんでした。

「華麗なデザインと作りは、価格のことを封印する効果をもつ物理的要素だ」と、セーガン氏。

やや精度を欠く

iPad mini向けに最適化されたアプリやウェブサイトは、スクリーン比率がフルサイズiPadと一致しているので、簡単にスケールダウンすると思われています。しかしセーガン氏によると、iPad mini使用者は、小さくなったスクリーン上のリンクやボタンをタップする際、少し注意する必要があるとのこと。セーガン氏は、「タップできないわけではないが、ものすごくやりやすいというわけでもない」とし、使いやすさという点で、長い目で見れば、疑問符が付く可能性もあるかもしれないと言っています。

スクリーンは、競合タブレットよりも大きい

GoogleのNexus 7やアマゾンのキンドルファイアなど競合他社のタブレットのスクリーンが7インチであるのに比べて、iPad miniのそれは、さらに約1インチ大きなもの。これは、ウェブ閲覧、読書、ゲーム、何をするにしても、少し広い場所でできるということです。これは、アップル社のフィル・シラー氏が23日のプレゼンで、注意深く強調していたポイントでした。

解像度はそれほどでもない

iPad miniのスクリーン解像度は、他のiPadやキンドルファイアほどではありません。予想通り、iPad miniに、第3世代及び第4世代iPadにあるRetinaディスプレイは搭載されませんでした。しかし、iPad 2と同じ解像度が選ばれました。わるくはありませんが、トップクラスではありません。iPad miniのディスプレイをけなしている人はいませんが、キンドルファイアのような競合タブレットよりも1インチ当たりのピクセル数が少ないということは留意しておくべきことでしょう。

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