iCloudフォトライブラリとマイフォトストリームの違い
iCloudフォトライブラリとマイフォトストリーム。iPhoneの写真アプリにこれら2つの機能が存在することは皆さんご存知だと思いますが、その違いを把握している方は少ないのではないでしょうか。
どちらも撮影した写真をアップルのサーバーに保存することで、同一のApple IDに紐づけられたデバイスからいつでもそれらの写真にアクセスできる機能ですが、何気なく使っているだけで、両者の違いに気づくことはほぼないと思います。
いったい何がどう違い、どっちを使うのがより効果的なのでしょうか。
iCloudフォトライブラリとマイフォトストリームの違いを調べてみました。
カメラロールとすべての写真
iCloudフォトライブラリをオンにすると、写真アプリにそれまであった「カメラロール」が「すべての写真」に置き換わり、撮影した写真やビデオはすべてこのフォルダに集約されます。
一方で、iCloudフォトライブラリがオフ、マイフォトストリームがオンだと、カメラロールはそのままで、マイフォトストリームの写真はすべて「マイフォトストリーム」に集約されます。
同期されるもの、されないもの
iCloudフォトライブラリでは、写真のみならずビデオもサーバーにアップロードされすべてのデバイスで共有されます。その他にも、写真やビデオに加えた変更 (トリミングやフィルタの適用など) 、アルバムなども同期されます。例えば、アルバム名を変更すると、その変更内容はすべてのデバイスに反映されます。
一方で、iCloudフォトライブラリをオンにすると、iTunes経由で同期した写真はすべて削除されます。iCloudフォトライブラリとiTunesの同期は、併用することができません。
iCloudストレージの消費
両者ともに、データはアップルのサーバーに保存されますが、iCloudフォトライブラリがiCloudストレージを消費するのに対し、マイフォトストリームはiCloud ストレージの消費量としてカウントされません。
iCloudは、5GBまで無料で利用できますが、それ以上の容量を必要とする場合は、50 GB:¥130、200 GB:¥400、1 TB:¥1300のオプション料金がかかります。
データの保存期間
マイフォトストリームがiCloudストレージを消費しないのなら、こっちの方がいいと思うかもしれませんが、マイフォトストリームにはサーバー側でのデータ保存期間に制限が設けられています。具体的には、写真のアップロード後30日間または写真1000枚までが保存の対象です。これを超過すると古いものから順に削除されていきます。
ちなみに、iCloudフォトライブラリの保存期間に制限はありません。
オリジナルデータ
iCloudフォトライブラリでは、サーバーにオリジナルのフル解像度のデータが保存され、デバイスにはオリジナルか劣化版かを選択して保存できます。マイフォトストリームの場合は、MacやWindowsパソコンにはフル解像度のデータがダウンロードされますが、iOSデバイスやApple TVには、サイズを落としたものが配信されます。
iCloud.com
iCloudフォトライブラリには、パソコンのウェブブラウザからもアクセスできます。iCloud.comにアクセスすれば、ライブラリの写真やビデオを閲覧したり、デバイスにダウンロードしたりできます。また、写真やビデオをアップロードすることも可能です。
iCloudフォトライブラリとマイフォトストリームは併用できる
両者の併用は可能です。どちらもオンにした場合、写真アプリに「マイフォトストリーム」のフォルダは現れませんが、きちんと機能しています。WindowsパソコンなどiCloudフォトライブラリを使えないデバイスにも写真を同期したい場合は、マイフォトストリームもオンにしましょう。
⇒ iCloudフォトライブラリの設定と使い方
なお、Windowsパソコンでマイフォトストリームを使用するには、「Windows 用 iCloud」をインストールする必要があります。
⇒ iCloudの設定方法