Windows Phoneがスマホ市場に旋風を巻き起こす５つの理由
マイクロソフトのウィンドウズフォンに関する最新の批評は、激賞と絶賛の連続。かつてのMP3市場と異なり、同機が2012年スマートフォン市場に巻き起こす波乱は大きいと、米国のForbesが伝えております。
かつてのZune（マイクロソフトが開発、販売した携帯音楽プレーヤー。昨年１０月に生産中止。日本未発売。）にiPodを超えるものはありませんでしたが、今回のウィンドウズフォンの進化はかなり大胆なもの。まだ消費者の手元にないうちから多くを語ることは出来ませんが、技術系の専門家らは手放しで賞賛しており、相当期待できると楽観していいでしょう。
それでは、マイクロソフトの新ウィンドウズフォンが2012年のスマホ市場に波乱を巻き起こすであろう5つの理由を見てみましょう。
1. 実にユニークなUI（ユーザーインターフェース）ウィンドウズフォンのUIは、iPhoneやその他のアンドロイド機種と全く外見を異にしています。アイコンのグリッドに代わり、色とりどりの箱型デザインが特徴で、マイクロソフトはこれを「ライブタイル(live tiles)」と呼んでいます。各タイルは、Twitterのレスポンス数や受信したメールの数など、アップトゥーデートの情報を示します。
またこれらのタイルは、さらに「ハブ(Hubs)」と呼ばれる二次的スクリーン（Marketplace、Office、People、Xbox Live、Zune）にグループ化され、類似アプリがまとめられています。
2. 特許をめぐる争いがほとんどないサムスン、Google、アップル、どの企業も特許に関しては激しく争いを続けております。しかしマイクロソフトのウィンドウズフォンは、その独自OSのおかげで、そのような争いに殆ど巻き込まれないと見られています。
これはアップルとマイクロソフトが長年、デスクトップPCのOSをめぐって互いを模倣し遣り合ってきた事実を思い返すと、じつに奇妙な事態です。ちなみにこの争いは現在、アンドロイド対iOSという形で継続しています。
ウィンドウズフォンは、OSに対し全く新しいアプローチを持ってきているので、特許をめぐる争いを避けることができそうです。
3. デバイスとOSが均一化マイクロソフトが特許をめぐる争いと無縁であるからといって、そこから何も学んでいないわけではありません。品質管理という面で、マイクロソフトはアップル流を取り入れています。
マイクロソフトは、ウィンドウズフォン7と8のデバイスメーカー各社に対して、好きなハードウェアで好きなフォンを設計させる代わりに、きわめて詳細な規格を課しております。またOSのアップデートのスケジュールを各社に任せることはせず、マイクロソフト本体のスケジュールで行うよう求めています。
これは賢明な戦略と言えます。マイクロソフトは、たとえウィンドウズ7の展開が遅れるにせよ、信頼できる安定した製品を慎重に出すことを選んだのです。メーカー各社に詳細なガイドラインを与え、OSのアップデートを均一ベースにすることは、ウィンドウズフォン体験全てに大きく貢献することでしょう。
4. Zuneが復活、OSに組み込みZuneが、ウィンドウズフォン標準搭載となります。この音楽プレーヤーは、残念ながらマイクロソフトのヒット商品とはなりませんでしたが、今回のエコシステム上で新たに息を吹き返した形です。
現状、Zuneの評判はまちまちです。ウィンドウズフォンに組み込まれたZuneにはいくつかの機能が失われていると嘆くコアなファンもいるようですが、今後のアップデートと改良によって解決されることでしょう。
5. XboxゲームサポートマイクロソフトはXbox Live mobileゲームを、すべてのモバイルのプラットフォームに組み込むことを選択しました。この動きでマイクロソフトがモバイルゲームの牽引役になるのかどうか、今のところ不明です。
スペックやアップデートの方針から判断すると、マイクロソフトは、自由自在のGoogleアンドロイドモデルよりも、アップルモデルに傾斜しています。なので、Xbox Live mobileゲームをウィンドウズフォン専用にしたことは理に叶っています。
以上が、Forbesが挙げる5つの理由です。他にも、マイクロソフトモバイルのOS搭載の、ノキアLumina 900も近々リリース予定で、スマホ市場はますます活況を呈すると見られています。
言うまでもなく、本命iPhone 5の姿もちらちらと見え隠れしており、サムソンの新機種やアンドロイド4.0の登場など、2012年のモバイル戦争はヒートアップ間違いなしです。ただ、どれもがアイフォンの亜種といったモデルが多い中、新ウィンドウズフォンの新機軸が、消費者を大いに興奮させるであろうことも請け合いです。
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