TeachMe iPhone > スマートフォン 最新情報 > 2011年12月17日

サムスンがメディアコンテンツ事業に本気、Apple「iTunes」を追撃

サムスンが、自社のテレビ、スマートフォン、タブレットPCを購入した顧客に向け、直接コンテンツビジネスを展開するプランがあるとのことです。米国のApple Insiderが伝えております。

同社のプレスリリースによると、AOLの前社長デビッド・ユーン氏を採用し、コンテンツ事業をこれまで以上に充実させる目論見のようです。この動きが、アップルiTunesに対抗してであることは言うまでもありません。

ユーン氏は以前、Googleで働いており Google Books、YouTube、Google Mapsなどのプロジェクトを手がけていました。サムスン社は同氏について、「グローバルなメディア戦略と新ビジネス立ち上げに、鍵となる人物。サムスン製のデジタルテレビ、ディスプレイ、モバイルフォン、タブレットPCなどの売上増をうまく活用してくれるだろう」と述べました。

ユーン氏自身は「サムスンは、デバイス機器に関しては世界有数。世界中の顧客にユニークな経験をもたらしている。 リビングルームにおけるメディア間の競争は始まったばかりで、サムスンが優位な立場にあることは確かだ」と語りました。

オンライン上のコンテンツビジネスにおいては、アップルが一歩先んじている現状ですが、サムスンもこれを追う形になりつつあります。またGoogleも新たにこの市場に参入しつつあり、さらにはコンテンツのプロバイダーであったアマゾンも、新タブレットPC「キンドルファイア」で、同市場に殴りこみをかけている現状です。他にもソニーが、Qriocityという新ブランドでメディア戦略を開始しつつあります。まさに群雄割拠という様相を呈している次第です。

ユーン氏の起用は、サムスンとアップルの熾烈なライバル関係から生まれたもの。これは今後、アップルが同社の電子製品部品のサプライヤーをサムスン以外の他社とすることになる可能性も秘めています。アップルはかつて、サムスン最大の顧客と言われていたわけですが(部品の取引額は年間78億米ドル)、アップルがサムスンを提訴し、またサムスンもアップルを逆に提訴するなど、両社の関係は非常にぎくしゃくしています。

将来的にも、サムスンとアップルのライバル関係はさらに大きくなると見られています。アップルが来年2012年、独自に開発したテレビを出すとの噂もあり、高画質テレビの覇者であるサムソンにしてみれば、これも歯痒い思いでしょう。またGoogleも来年、テレビ向けのソフトをリリースする模様です。来年は、コンテンツビジネスを盛り込んだテレビ市場の展開にも目が離せないですね。


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