iPhone 5は最高のスマートフォン - 米消費者専門誌
アップルのiPhone 5が米国の月刊誌コンシューマー・レポートの支持を獲得しました。同誌のiPhone 4 に対する批判は"アンテナゲート"の一件として知られていますが、最新の機種については地図の欠陥があるにもかかわらず「最高のスマートフォン」として評価しています。Bloombergが伝えています。
大型化したスクリーン、より薄く軽量化した本体デザイン、それに高速化したワイヤレススピードは、先行するモデルとは別物だと、先月発行されたコンシューマー・レポートは述べています。同誌はまた、アップルの音声認識ソフトSiriとiPhone 5のカメラの、それぞれの機能の向上を称賛しています。
同誌によれば「アップルのiPhone 5は、我々の評価史上最高のスマートフォンであり、今までにない最高のiPhone 」とのことです。
コンシューマー・レポートは、米国ニューヨークのヨンカースに拠点を置く非営利の消費者組織コンシューマーズ・ユニオン(Consumers Union)が発行しています。同誌は以前、アップルと対立したことがあります。2010年にiPhone 4が発売されたとき、創刊76年の同誌は、ある持ち方をすると通話が困難になるという、アンテナに関わる設計上の欠陥を理由に、同機種の推薦を拒みました。この問題はアップルの共同設立者スティーブ・ジョブズに、彼には珍しい謝罪記者会見を開かせるにおよび、購入者には欠点を修正するための無料のケースが配られました。
iPhone 5で最も批判にさらされている機能は、誤った目的地を示したり間違った場所にランドマークが表示されたりなどしている地図ソフトです。アップルCEOのティム・クック氏は、この欠陥について謝罪し、ソフトを改善することを約束しました。
十分に有能
コンシューマー・レポートは、この問題はiPhone 5の推薦をさし控えるほどの重要さはない、と述べています。
「iPhone 5や先行するiPhoneで入手可能なアップルの新しい地図アプリは、他の多くの携帯電話で無料で利用できる地図には及ばないとしても、それでも十分に有能だ」と同誌は述べています。
アップルは2007年に最初のiPhoneを発売して以来、グーグルから地図データの提供を受けてきましたが、iPhone 5で自社製の地図ソフトに切り替えました。この切り替えは、サムスン電子や他のスマートフォンメーカーらが採用するアンドロイドOSを製造しているグーグルとの、最近のビジネス上のライバル関係を如実に表しています。
アップルは先月、発売3日でiPhone 5を500万台売り上げました。同社は、ブルームバーグの試算で2191億ドル(約17兆円)に及ぶスマートフォン市場における主導権を、サムスンをはじめとするライバルたちと今も争っています。