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iPhone 5とiPad miniが別々に発表される理由

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もう数か月ものあいだ、アップルが新製品であるiPhone 5とiPad miniを今秋に発売するという噂が上がっています。これらの名称は暫定的に付けられたものでしかなく、実際は第6世代のiPhoneと7インチサイズとなるiPadです。iPhone 5が9月12日に発表されることについて誰も異論はないのですが、iPad miniも同じイベントで発表されるかどうかについては意見が分かれています。12日にユニボディのiPhone 5が発表されることはほぼ間違いありません。しかしiPad miniについては、部品のリーク情報などもあまりなく、特定の発表日の噂は上がってきていません。

9月の発表イベントで、新iPhoneとiPad miniが同時に発表されると考えている人もいますが、アップル社にとっては、このメディア向け発表イベントを別々にする方がより理に叶っているのではないでしょうか。米国Cult of Macがその理由を考察しています。

メディアの注目を集めること

まず、アップルにとって、二つの製品を同時に発表する必然性はないということです。アマゾンは来月、キンドルファイア2を発表するかもしれません。またアップルにとっても、iPhone 5とiPad miniの周りに熱狂的な注目を集めて、その高ぶりをクリスマスまで維持していくのは簡単ではありません。では何故、手持ちのカードをいっぺんにテーブルに出すようなことをするのでしょうか。満を持して新iPhoneを出す(非常に多くの人々が欲しがっています)、そして少し待ってから小型で廉価なiPad miniを出す(これも多くの人々が欲しがっています)と考える方がいいのではないでしょうか。

Daring Fireballのジョン・グルーバー氏の意見

「アップルにすれば、別々の発表イベントを二つ行う方が理に叶っていると、私は考えます。まずiPhoneイベント。これは新iPhoneとiOS 6に焦点を当てるもの。そしてその9日後、iPhoneが出荷されます。レビューが盛んに現れ、新iPhoneへの注目度が大波のように世間を席巻します。それから10月の第1週または第2週に、アップルは慣例の「音楽イベント」を開催します。過去10年間、新iPodがデビューしてきた一連のイベントに沿うものです。これは単に「音楽イベント」というよりも、「iTunesイベント」と呼ぶべきかもしれません。そこにはテレビ番組、映画、書籍等も含まれているわけですから。

そのイベントには、iPad Air(クールですね、小型で薄型化し廉価なiPadというだけなのですが)、新iPod touch(クールですね、電話機能のないiPhoneというだけなのですが)、そして新たにアップデートされたiPodミュージックプレイヤーが一緒にステージに登壇することになるでしょう。そのテーマは、iTunesメディアコンテンツが中心となります。」

グルーバー氏は、新iPhoneをマイクロソフト全体よりも価値あるものと述べています。新iPhoneは、iPhone 4以来のデザインチェンジが期待されており、注目を集めるだろうことは確実。レビューがたくさん書かれ、ニュースも丸1か月はノンストップで連続することでしょう。そしてそんなノイズが消え始めるころ、廉価な7インチiPadが登場します。そしてまた、ノンストップニュースが続くというわけです。

それらは9月と10月の話。アップルが記録破りのホリデーシーズンに突入するきっかけは多いようです。

アップル関連の情報に詳しいジム・ダルリンプル氏も、グルーバー氏の意見に同意しています。新iPhoneとiOS 6が来月リリースされ、10月初めにiPad mini(Air?)とiTunes中心のイベントが続くとの見方です。

これまでの噂をよく吟味すると、新iPhoneとiPad miniが9月12日に発表されると予測しているサイトはiMoreのみです。今年5月、iMoreは7インチiPadが10月に出荷されると予測していました。7月の時点まで、9月12日という発表日は伝えられていませんでした。

「iPad miniも9月12日に同じように発表されるでしょう。新しいiPod nanoも同時。iPad miniのリリース日についてはまだ聞いていませんが、iPhone 5と同じになる可能性があります。iPod touchも9月12日に発表される見込みです。とはいえ、これらのことについて、特定の情報はつかんでいません。」

ブルームバーグは、小型iPadが「10月に発表されるかもしれない」と述べているのみ。ウォールストリートジャーナルは、「デバイスのリリースは近い」と言っているのみ。

主力製品2種を同時に発表して、プレスや消費者を圧倒する必要はないのです。アップルとしても新iPhoneと7インチiPadを、注目を求めて互いに競わせたくはないでしょう。そういうわけで、発表イベントを二つ別々に実施することには理由があるのです。このアプローチの方が、より周到で集中度が高まるでしょう。いかにもアップルらしいと言えるのではないでしょうか。

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