徹底調査! iPhone 5 対 Galaxy S3 スペック予測
サムソンのGalaxy SⅢとアップルのiPhone 5は、今年中にリリースされる予定です。Galaxy SⅢは夏リリース(5月3日にロンドンで正式発表!とロイターが報じています)、iPhone 5は少し遅れて、おそらくは第3四半期にリリースされると見られています。とはいえ、まだ何も確定的なことは言えません。これらスマートフォンの雄である、サムスンとアップルの新旗艦モデル2機種についての比較記事を、英国のKnow YOUR MOBILE (KYM)が伝えております。
この2機種のリリース日については未だ不確定要素が多い一方で、それがいったん世界的に発表されるとして、どれほどの反響をよぶのかについても未だ何も分かっていません。店舗での大行列、出荷の遅れ、初回出荷品を手に入れようとのてんやわんや、そういうった狂気じみた展開となるのでしょうか。
そもそも、iPhone 5とGalaxy SⅢ、どちらが自分にとって相応しいモデルなのでしょうか?
ここには無論、多くの要因が絡んできます。あるユーザーにとっていいものが、他のユーザーにとってそうではない。アンドロイドがiOSより良い場合もあれば、その逆もまたあり。一般的に言えば、iOSとアンドロイドの相違の大半は主観的なもの。つまり、普通のユーザーにとってはあまり関係のないことです。
両者を比較する際、まず検討すべきはハードウェアです。プロセッサー、RAM、ディスプレイ技術。そしてデバイスの外見。またHSPA+、Bluetooth4、NFC(近距離通信)など、2013年に向かう市場の中で注目を集めそうな要素もあります。
それでは以下、両者の特徴で分かっていることに関して、比較してみることにしましょう。
デザイン数多くの報道にあるとおり、アップルiPhone 5については、再デザインされた本体ケース、大型化したディスプレイ(4インチ?)など、そのアップデートが待ち望まれています。これらはiPhone 4Sリリース時にも期待されていたことでした。
アップルは同じ間違いを2度犯しません。新iPhoneは、新しい外見を装う必要があります。次の新iPhoneがどのようなデザインとなるか、推測の域を出ませんが、少なくとも4インチディスプレイ、より薄板化した本体ケース、また丸みを帯びたアルミニウム製背面パネルなどが期待されています。これらの特徴は、いくつか洩れ伝わってきた試作品のいくつかに表れています。
最新の噂によると、サムスンのGalaxy SⅢは、人々が期待しているようなアップデートはないかもしれないとのこと。あるソースは、Galaxy SⅢは大きく変化することはなく、iPhone 4S的なアップデートになると述べています。つまりハードウェアとソフトウェアにマイナーチェンジが加わるのみで、外見デザインには殆ど変化がないとしています。
その試作品を手にしたと主張する人物によると、Galaxy SⅢは、HD(高解像度)スクリーン、12メガピクセルカメラ、アンドロイド4.0 Ice Cream Sandwich搭載とのこと。他のリーク情報によると、Galaxy SⅢは、昨年のGalaxy S2よりも大型化して4.8インチ、「フルHD」の1280×1024ピクセルディスプレイ、超薄型本体ケース実装。しかし今のところ、これらの説は未だ確実なものではありません。iPhone 5、Galaxy SⅢともに秘密のヴェールに包まれたままです。
しかし、iPhone 5にやや分があるかもしれません。アップルは、2010年のiPhone 4リリース時からずっと、iPhone 5のデザインに取り組んでおり、それがどんなものとなるか不明ですが、ジョナサン・アイブと彼の産業デザインチームならば、いつも通り、まさにこれ!といった的確なデザインを提供してくれることでしょう。
一方、サムスンのデザイン部門は、アップルほど創造的(innovative)ではありません。同社のラップトップ、タブレットを一目見れば分かることです。
KYMの判定: iPhone 5の勝利
プロセッサーiPhone 4SはアップルのA5、新iPadはGPU性能搭載A5Xというセットアップ。これは、iPhone 5が、長らく噂されてきた28nmのA6クアッドコアチップセットを搭載する可能性を指し示しています。とは言いつつ、アップルがA6チップセット付きクアッドコアを採用しない可能性も根強くあります。
アップルのソフトウェアとハードウェアの最適化の方針は、例えば、より少ないものでより多くのことができるデバイスを作るというものです。これこそ、なぜアップルがそのCPUのクロック数を下げているかの理由です。他方、Googleのアンドロイドは全く逆の方針で、アップデートの度毎に、より一層ハードウェア中心的となっています。
最新の報道によると、サムスンのGalaxy SⅢのプロセッサーは、Exynos 5 CPU採用とのことで、この詳細は今年3月オンライン上で発表されました。サムスンのExynos 5は32nm A15コアチップで、ARM Mali T-604 MP4 GPU搭載。「2GHz、2個のCPUコア、4個のGPUコア、1600MHzまでの64ビットメモリー」との報道があります。
アップルのA6チップセットについてはよく分かっていません。ある報道では、アップルが半導体メーカーをサムスンから台湾の企業に変更しつつあるとのこと。2011年の第4四半期から、28nmチップの生産が増大していると伝えられています。
Apple Insiderは、「アップルの主要なチップメーカーはサムスンのままだが、アップルは昨年、ARMベースのプロセスを将来的に構築するため、台湾の半導体メーカーであるTSMCとの技術提携に合意した。昨年9月の報道では、アップルはA6プロセッサー向けに28nmプロセスを採用、他方、A7チップはより小さい20nmプロセスに依存する」としています。
上記を考慮すると、両者ともじつに高性能なプロセッサーを搭載する見込み。となれば、どちらを選んでも失敗はないでしょう。
KYMの判定: 引き分け
カメラアップルは、iPhone 5のカメラのセットアップを変えることはないでしょう。すでにiPhone 4Sで見られたアップデートには、かなり広範な、また数多くの特徴と改善があったのがその理由です。画質の向上も際立っており、1080pのビデオ録画もデュアルコアCPUのおかげで加わりました。
噂では、Galaxy SⅢには、1080pのビデオ画質を完全サポートする12メガピクセルカメラが搭載されるとのこと。これには若干「意外の感」があります。というのも、サムスンのスマホのカメラの歴史を思い返すと、元祖Galaxy Sにはフラッシュすらなかったことがあるからです。
総じてカメラについても、両者とも、レベルの高い競争となっています。サムスン側も、かなり大きな絞り値f/2.0レンズで、改善された高感度ショットが可能となりそうです。他にも多くの新しいエフェクトやフィルターが付くでしょう。
KYMの判定: 引き分け
ディスプレイこれは両者比較の上で大きな要素です。サムスンGalaxy SⅢの4.8インチ「フルHD」の1280x1024ピクセルディスプレイは、アップルのRetinaディスプレイに太刀打ちできるのでしょうか。ある報道によれば、Galaxy SⅢはスーパーAMOLEDプラス HDディスプレイ採用の、319ppiの高密度ピクセル。
もしこれが本当であれば、サムスンのスーパーAMOLEDプラス HDディスプレイが、アップルのRetinaディスプレイをトップの座から引きずり落とすことにはなりません。Retinaディスプレイは326ppiで、Galaxy SⅢのそれよりやや高密度です。
とはいえ、実際は、ピクセルが300ppiを超えてしまうと、その違いは眼で見て分かるものではありません。しかも僅か7ppiの違いです。
KYMの判定: iPhone 5の勝利 (ただし僅差で)
オペレーティングシステム(OS)アップルがソフトウェアのアップデートを、iPhone 5のリリースに合わせるかどうか、今のところ不明です。通常であれば、アップルは、iPadや新iPhoneのように、新しいハードウェアのリリースに先立って、新しいソフトウェアの告知をすることでしょう。iOS5.xのアップデートが累積していることから、次期ソフトウェアのアップデートがiOS6となる可能性は高いです。そしてそれは大きな変化となります。
また、ユーザーインターフェース(UI)の変化、NFCサポート搭載、ソフトウェアレベルでのfacebookとの統合、より機能向上したiCloud及びiTunesの統合、より高速化したSafari、特に求められているSiriの大幅な機能向上、などが期待されています。その他については、アップルは現状維持とするでしょう。あまり多くを変えてしまっては、コアユーザーを疎外してしまうことになるからです。
アンドロイドのIce Cream Sandwichが、Galaxy SⅢのOSとなることは間違いありません。しかしアンドロイド5.0(Jelly Bean)が2012年終盤にかけてリリース予定との噂もあり、これがGalaxy SⅢのソフトウェア選びとどう関係してくるか、未だ不明です。
アンドロイドのアップデートについては、問題がよく報告されています。もし最新のソフトウェアが大切というのであれば、Googleアンドロイドというエコシステムを選択する前に、次のことを熟考するのがよいでしょう。現在、全アンドロイドデバイスのうち、Google最新のソフトウェアを備えているのはわずか1%です。
まとめますと、もしスマホのソフトウェアをいじるのが好きであれば、アンドロイドの方がいいでしょう。膨大なカスタマイズと修正のオプションが用意されています。否、そういうことは専門家に任せておきたいと言うのであれば、多分iPhoneの方がいいでしょう。あるいは、他の閉じたソースデバイスであるマイクロソフトやRIMのものでもいいでしょう。
KYMの判定: iPhone 5の勝利
アプリとゲームアップル: 500,000
アンドロイド: 450,000(2012年3月現在)
一般的に言って、アップルのAppストアのアプリとゲームの方が、Google Playマーケットプレース上のものより高品質です。とはいえ、Googleのアプリストアの方が、無料のアプリやゲームが多いので、これはユーザーには魅力的に映るでしょう。
KYMの判定: iPhone 5の勝利
最後に総論を述べるとするなら、アップルiPhone 5の方がサムスンGalaxy SⅢよりも優位にあると言えます。こんなことを言えば、アンドロイドユーザーの怒りを買うことになりそうです。そもそも「より良い」という判断は、まことに主観的なものだからです。
事実を見るようにしましょう。現状、アンドロイドとiOSについて判明していること。それは、アップルが、アンドロイドのGoogleよりも一層魅力的なエコシステムをiOSで実現しているということです。Galaxy SⅢの方がiPhone 5よりもスペックが上だということに異議を唱えているわけではありません。
平均的なユーザーにとっては、アップルの方が、より出費に見合った価値を提供してくれ、より賢明な選択と言えます。アップデートプロセスも良好で、使い易く、膨大なアプリとゲームが手に入り、またSiri、iCloud、iTunesのようなサービスもあります。
しかしアンドロイドも捨てがたいところ...。難しい判断です。
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