2002年~2004年に制作されたiPadの初期プロトタイプが公開される
2002年から2004年に制作されたiPadの初期プロトタイプ画像が、裁判所への公開書類として提出されていたそうです。米国AppleInsiderが伝えています。
Network Worldは18日、iPadの初期プロトタイプの画像を公開しました。2010年に登場する完成形のiPadにソックリですね。丸みを帯びた角、底部のドックコネクタ、ガラスのタッチスクリーンがはめ込まれた前面部、アップルのロゴが入ったシンプルなデザインの背面部、現行のiPadが持つ特徴をほぼ網羅しています。
現行モデルとの違いはと言うと、ホームボタンが搭載されていないこと、ベゼルの幅が薄いこと、そして2010年の初代iPadと比べても厚みがありそうなことくらいでしょうか。
アップルのリード・デザイナー、ジョナサン・アイブ氏は2011年12月、法廷にてこのプロトタイプの画像に関して質問を受けました。
アイブ氏は画像のデバイスの制作時期について、記憶が曖昧であると断りを入れた上で、おそらく2002年から2004年の間であろうと発言しました。また、このデバイスこそiPadの最初期のプロトタイプであるとも述べました。氏とその他のアップル社員数名で協力して制作したそうです。
ジョブズ氏は2010年、All Things Dカンファレンスで、「アップルはiPhone登場よりずっと以前から、タッチスクリーンの開発に取り組んでいた」と語りましたが、この画像はそれを裏付ける事になりました。
ジョブズ氏は2010年のD8カンファレンスで、アップルが最初に開発を進めていたのは、実はiPhoneではなく、タッチスクリーンタブレットだったことをはじめて明かしました。
ジョブズ氏が最初に抱いていたコンセプトは、「指で直接タイピングが可能なガラス製マルチタッチディスプレイ」だったそうです。
ジョブズ氏が社内でこのアイデアを提示すると、6ヶ月後には素晴らしいディスプレイが出来あがって来ました。次に、それをUI制作チーム内の優秀な人物に託しました。彼はスクローリング機能を始めとしたいくつかの機能を開発したそうです。ジョブズ氏はそれを見て、「そうだ、これを電話に搭載したらどうだろう?」と閃いたとのこと。
こうしてタブレット開発は一旦保留にされ、iPhoneの開発に向かったのだそうです。